ロバート・クーヴァー、越川芳明訳『ようこそ、映画館へ』(作品社)の刊行を記念し、本書訳者の越川氏と、ライター/書評家の豊崎由美氏のトークショーを行ないます。
1932年に生まれ、1966年に第一長篇『ブルーノ教団の起源』(未訳)を発表してすぐれた新人作家に与えられるウィリアム・フォークナー賞を受賞したクーヴァーは、トマス・ピンチョン、ジョン・バース、ドナルド・バーセルミらと並び称される、アメリカのポストモダン文学を代表する小説家のひとりです。近年も、2014年にデビュー作の続編となる1000ページ超の超大作The Brunist Day of Wrathを発表、2017年1月には最新作Huck Out Westの刊行が控えており、その旺盛な制作意欲は80代半ばを迎えた現在も衰えることを知りません。
『ようこそ、映画館へ』では、西部劇、ミュージカル、チャップリン喜劇、『カサブランカ』、フィルム・ノワール、カートゥーンなど、あらゆるジャンル映画が俎上に載せられ、解体され、ラブレー顔負けの過激なブラックユーモアで魅惑的に再構築されていきます。
越川、豊崎両氏は、この作品をいかに語り、クーヴァーの小説世界をどのように読み解いていくのでしょうか。海外文学ファン必見の対談です。
さあ、来たれ、トークショーへ!
なお、ロバート・クーヴァーの日本での既刊は以下の通りです。
『ようこそ、映画館へ』(越川芳明訳、作品社、2016)
『ノワール』(上岡伸雄訳、作品社、2014)
『ユニヴァーサル野球協会』(越川芳明訳、若林出版企画、1985/新潮文庫、1990/白水Uブックス、2014)
『老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る』(斎藤兆史・上岡伸雄訳、作品社、2012)
『ジェラルドのパーティ』(越川芳明訳、講談社、1999)
『女中(メイド)の臀(おいど)』(佐藤良明訳、思潮社、1992)
「グランドホテル夜の旅」、「グランドホテル・ペニーアーケード」(柴田元幸編訳『紙の空から』所収、晶文社、2006)
「ベビーシッター」(柳下毅一郎訳、若島正編『狼の一族』所収、早川書房、2007)
【出演者プロフィール】
・越川芳明(こしかわ・よしあき)
1952年生まれ。翻訳家、明治大学文学部教授(米文学)。著書に、『あっけらかんの国キューバ』(猿江商會)、『壁の向こうの天使たち』(彩流社)など。訳書にスティーヴ・エリクソン『きみを夢みて』(ちくま文庫)、ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』(白水Uブックス)、ポール・ボウルズ編『モロッコ幻想物語』(岩波書店)など。
・豊崎由美(とよざき・ゆみ)
1961年生まれ。ライター/書評家。著書に、『まるでダメ男じゃん!』(筑摩書房)、『石原慎太郎を読んでみた』(栗原裕一郎との共著、原書房)、『ガタスタ屋の矜持 寄らば斬る!篇』『同 場外乱闘篇』(本の雑誌社)、「文学賞メッタ斬り!」シリーズ(大森望との共著、PARCO出版/ちくま文庫)など。Twitter文学賞の発起人でもある。
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2016/09/16 Fri -
越川芳明×豊崎由美
「ようこそ、トークショーへ」
『ようこそ、映画館へ』(作品社)
刊行記念
- 07/02 Wed 豊﨑由美×木下眞穂
第93回「読んでいいとも! ガイブンの輪」 - 07/04 Fri 富川岳×ドミニク・チェン×桜井祐
「懐かしい異界へ。人ならざるものと共に生きる」
『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)刊行記念 - 07/05 Sat 岡本敬子×岡本仁
「ふたりへの質問エクストラ 」
『私のふたり暮らし』(光文社) - 07/05 Sat 武田砂鉄×石村博子×舛友雄大
「ノンフィクションの現在地」
Presented by 講談社本田靖春ノンフィクション賞 - 07/06 Sun あきやあさみ×竹村優子
「服と仕事と私~制服化スタイリストと編集者の場合」 - 07/10 Thu 星田英利×フルーツポンチ村上健志×日下怜奈×トット桑原雅人×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第13回公開収録 - 07/11 Fri 星野文月×竹中万季×野村由芽
「それぞれの日記のなかにある、人との距離や関係性」
『不確かな日々』(ひとりごと出版)
刊行記念 - 07/12 Sat 西尾康之×斎藤環
「『不死』の時代とは?:アーティストと精神科医が語り尽くす」
『不死』(くま書店)刊行記念 - 07/13 Sun 柴田元幸×惠愛由
「あなたをみている」
『体の贈り物』(twilillight) 復刊記念 - 07/13 Sun 服部円×長崎訓子
「身近なネコをよく知り、
イラストにするワークショップ」
『ネコは(ほぼ)液体である』
(KADOKAWA)刊行記念 - 07/14 Mon 【全6回】連続講座 鈴木涼美「夜の読書室」Vol.3
- 07/15 Tue 松尾潔×丸屋九兵衛
「90年代R&Bとは何だったのか? 」
『松尾潔のメロウなライナーノーツ』(リットーミュージック)刊行記念 - 07/16 Wed 三宅陽一郎×清木 昌
「ゲームデザイン、人工知能、数学――レトロゲームから未来まで」
『数学がゲームを動かす!』
(日本評論社)刊行記念 - 07/18 Fri 阿部恭子×インベカヲリ★
「家族という密室で何が起きているのか」
『近親性交―語られざる家族の闇』(小学館)刊行&重版記念 - 07/22 Tue 周司あきら×杉田俊介
「語られにくいミサンドリー(男性嫌悪)から『男』の話をしよう」
『ラディカル・マスキュリズム』(大月書店)
『男性学入門』(光文社)W刊行記念 - 07/23 Wed 椎名基樹×せきしろ
「バカサイトークライブ」 - 07/24 Thu 米澤渉×ひろのぶと株式会社
「踊る阿呆たちの本づくり」
『踊る阿呆の世界戦略』(ひろのぶと株式会社)
刊行記念 - 07/26 Sat 水上文×清水晶子
「ここにも、そこにも、どこにでも:日本語圏と英語圏のクィアポリティクスを辿って」
『クィアのカナダ旅行記』(柏書房)刊行記念 - 07/27 Sun 太田充胤×山本ジャスティン伊等×山本浩貴
「こんなにも踊りたい、私たちの魂について」
『踊るのは新しい体』(フィルムアート社)刊行記念 - 07/28 Mon 金原ひとみ×朝吹真理子×山中瑶子
「韓国と出会って考えたこと」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)刊行記念 - 07/29 Tue 枝優花×平井珠生
「ラジオでしゃべるって、こんなにむずかしくて、たのしい。」 - 07/30 Wed 梶原阿貴×高橋伴明
「家族とジェンダーと革命」
『爆弾犯の娘』(ブックマン社)
刊行記念 - 08/04 Mon 古賀及子×菊地朱雅子×北野太一×油利可奈
「生活を(書き)続けるために」
『巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある』(幻冬舎)
『おかわりは急に嫌 私と『富士日記』』(素粒社)
『よくわからないまま輝き続ける世界と 気がつくための日記集』(大和書房)刊行記念 - 08/13 Wed 小島雄一郎×吉田将英
「拗らせたおじさん二人が考える『選べない』時代の生き方」
『「選べない」はなぜ起こる?』(サンマーク出版)刊行記念 - 08/31 Sun 小川公代×中村隆之
「この世界を生きるための物語と音楽」
『ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる』
『ブラック・カルチャー』(岩波書店)刊行記念