2013年8月にファッション業界を騒然とさせた一大ニュース「瀧定大阪のシアタープロダクツ買収」。
さまざまなコラボレーションや領域横断的な取り組みをしてきたシアタープロダクツだが、「この新たな挑戦は、予想の斜め上だった!」(内沼晋太郎)。実際どんな思いがそこにあり、どのようにして、実現をみたのか。
今回は、金森香が実行委員を務める「ファッションは更新できるのか?会議」の半年間の成果をまとめた報告書の刊行記念を兼ねたトークイベントとして、<ものづくりの更新>と<組織の更新>について平行して考えながら前進を続ける「洋服屋」と「本屋」との話を、同じく「ファッ更」実行委員の永井弁護士がつっこみます。
シアタープロダクツ
2001年設立。「洋服があれば世界は劇場になる」をコンセプトに、デザイナー武内昭と中西妙佳、プロデューサー金森香が2001年設立したファッションブランド。ライセンスが付与された型紙の複製や改変、再配布による共有など、服作りのプロセスを共有しながら、新しい単位で服を楽しむ仕組みの実験「THEATRE,yours」などの企画に始まり、従来のファッションブランドではなされなかった取り組み、常に新しいことをたくらみつづけてきいる。
B&B
「これからの街の本屋」をコンセプトに、2012年7月、下北沢に開店。ブック・コーディネイター内沼晋太郎が代表をつとめるnumabooksと、クリエイティブ・ディレクター嶋浩一郎が代表をつとめる博報堂ケトルとが協業で運営している。新刊書店でありながら、ビールを提供し、毎日イベントを開催し、家具を販売している。
「ファッションは更新できるのか?会議」
水野大二郎(慶應義塾大学環境情報学部専任講師)、金森香(NPO法人ドリフターズ・インターナショナル)、永井幸輔(弁護士、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン事務局)が発起人となり2012年9月から約半年、全6回にわたり実施したセミクローズド会議。ソーシャルメディアの台頭、知的財産権への意識の高まりといった社会状況の変化は、現在のファッション産業に避け難い変容ともたらすと同時に、新しい創造性を獲得する契機をもたらしています。この会議では、ファッション業界の隣接分野の状況を対比し、社会制度や情報環境と向き合って試行錯誤している実践者を招き、ファッション更新可能性について議論します。
金森香(かなもり・かお)
株式会社シアタープロダクツ取締役。セントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインの批評芸術学科を卒業後、出版社リトルモア勤務を経て、2001年有限会社シアタープロダクツ設立。10年よりNPO法人ドリフターズ・インターナショナルをスタートし理事を務める。12年、梱包材卸しの株式会社シモジマと商業施設のパルコによる新業態『WRAPPLE wrapping & D.I.Y.』のクリエイティブディレクションを務める。
永井幸輔(ながい・こうすけ)
弁護士。ファッションは更新できるのか?会議/Arts and Law。クリエイティブな活動を生む環境自体のクリエイティビティに着目し、法と芸術・デザインの間で活動中。弁護士としては、音楽・演劇・ファッション・現代美術などのアーティスト・デザイナーから、出版・デジタルアーカイブ・美術館まで、クリエイティブに関わる人々に幅広く法務アドバイスを提供している。
著作に「法は創造性をつぶすのか」(広告2013年5月号)「クリエイターの渡世術」(共著)、「今さら聞けないクリエイティブコモンズ」(WEB+DB PRESS Vol.59、共著)など。
内沼晋太郎(うちぬま・しんたろう)
numabooks代表、本屋B&B共同プロデューサー。ブック・コーディネイター、クリエイティブ・ディレクター。書籍売り場やライブラリのプロデュース、本にまつわるプロジェクト企画や作品制作、書店や出版社のコンサルティング、電子書籍関連のプロデュースなどを手がける。
2011年、読書用品ブランド「BIBLIOPHILIC」を企画・プロデュースし、red dot design award 2012 を受賞。
2013/10/27 Sun -
『ファッションは更新できるのか?会議』報告書 刊行記念トーク!「ファッションブランドの生き残り方、本屋の生き残り方 〜シアタープロダクツとB&Bの場合」
- 07/01 Tue 吉見俊哉×若林幹夫
「建築と出来事」
『このとき、夜のはずれで、サイレンが鳴った』(岩波書店)
『ダイアローグ〈危機〉の時代の長谷川逸子・原広司・伊東豊雄』(millegraph)W刊行記念 - 07/02 Wed 豊﨑由美×木下眞穂
第93回「読んでいいとも! ガイブンの輪」 - 07/04 Fri 富川岳×ドミニク・チェン×桜井祐
「懐かしい異界へ。人ならざるものと共に生きる」
『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)刊行記念 - 07/05 Sat 岡本敬子×岡本仁
「ふたりへの質問エクストラ 」
『私のふたり暮らし』(光文社) - 07/05 Sat 武田砂鉄×石村博子×舛友雄大
「ノンフィクションの現在地」
Presented by 講談社本田靖春ノンフィクション賞 - 07/06 Sun あきやあさみ×竹村優子
「服と仕事と私~制服化スタイリストと編集者の場合」 - 07/10 Thu 星田英利×フルーツポンチ村上健志×日下怜奈×トット桑原雅人×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第13回公開収録 - 07/11 Fri 星野文月×竹中万季×野村由芽
「それぞれの日記のなかにある、人との距離や関係性」
『不確かな日々』(ひとりごと出版)
刊行記念 - 07/12 Sat 西尾康之×斎藤環
「『不死』の時代とは?:アーティストと精神科医が語り尽くす」
『不死』(くま書店)刊行記念 - 07/13 Sun 柴田元幸×惠愛由
「あなたをみている」
『体の贈り物』(twilillight) 復刊記念 - 07/13 Sun 服部円×長崎訓子
「身近なネコをよく知り、
イラストにするワークショップ」
『ネコは(ほぼ)液体である』
(KADOKAWA)刊行記念 - 07/14 Mon 【全6回】連続講座 鈴木涼美「夜の読書室」Vol.3
- 07/15 Tue 松尾潔×丸屋九兵衛
「90年代R&Bとは何だったのか? 」
『松尾潔のメロウなライナーノーツ』(リットーミュージック)刊行記念 - 07/16 Wed 三宅陽一郎×清木 昌
「ゲームデザイン、人工知能、数学――レトロゲームから未来まで」
『数学がゲームを動かす!』
(日本評論社)刊行記念 - 07/18 Fri 阿部恭子×インベカヲリ★
「家族という密室で何が起きているのか」
『近親性交―語られざる家族の闇』(小学館)刊行&重版記念 - 07/22 Tue 周司あきら×杉田俊介
「語られにくいミサンドリー(男性嫌悪)から『男』の話をしよう」
『ラディカル・マスキュリズム』(大月書店)
『男性学入門』(光文社)W刊行記念 - 07/23 Wed 椎名基樹×せきしろ
「バカサイトークライブ」 - 07/24 Thu 米澤渉×ひろのぶと株式会社
「踊る阿呆たちの本づくり」
『踊る阿呆の世界戦略』(ひろのぶと株式会社)
刊行記念 - 07/26 Sat 水上文×清水晶子
「ここにも、そこにも、どこにでも:日本語圏と英語圏のクィアポリティクスを辿って」
『クィアのカナダ旅行記』(柏書房)刊行記念 - 07/27 Sun 太田充胤×山本ジャスティン伊等×山本浩貴
「こんなにも踊りたい、私たちの魂について」
『踊るのは新しい体』(フィルムアート社)刊行記念 - 07/28 Mon 金原ひとみ×朝吹真理子×山中瑶子
「韓国と出会って考えたこと」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)刊行記念 - 07/29 Tue 枝優花×平井珠生
「ラジオでしゃべるって、こんなにむずかしくて、たのしい。」 - 07/30 Wed 梶原阿貴×高橋伴明
「家族とジェンダーと革命」
『爆弾犯の娘』(ブックマン社)
刊行記念 - 08/04 Mon 古賀及子×菊地朱雅子×北野太一×油利可奈
「生活を(書き)続けるために」
『巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある』(幻冬舎)
『おかわりは急に嫌 私と『富士日記』』(素粒社)
『よくわからないまま輝き続ける世界と 気がつくための日記集』(大和書房)刊行記念 - 08/13 Wed 小島雄一郎×吉田将英
「拗らせたおじさん二人が考える『選べない』時代の生き方」
『「選べない」はなぜ起こる?』(サンマーク出版)刊行記念 - 08/31 Sun 小川公代×中村隆之
「この世界を生きるための物語と音楽」
『ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる』
『ブラック・カルチャー』(岩波書店)刊行記念