Photo: ©Takeshi Yamagishi
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2019年6月から撮影が開始された山岸さんの東京写真のシリーズは、「Tokyo rui)ns」と名付けられました。
トーキョー・ルインズ、トーキョー・ランズ—
このrui)nsは、遡ること20年前、今回ゲストに迎える、今福さんの言葉から触発されています。
—廃墟、遺跡を意味するruinは、runを語根として持つ。つまり廃墟では時間が走っているということ。
常識に大きく反して、廃墟とは崩壊後の甘美な時間の静止状態ではなく、むしろ時の疾走状態であることをさすといいます。オリンピック・パラリンピックではなくパンデミックを迎えた東京で、都市がはらむアナーキーでアナクロニックな時間の層に測鉛を下ろす対話、是非ご参加ください。
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【出演者プロフィール】
山岸剛(やまぎし・たけし)
写真家。1976年横浜市生まれ。川崎市在住。早稲田大学政治経済学部経済学科および早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。人工性の結晶としての「建築」と、それが対峙する「自然」との力関係を観察・記録する「建築写真」を通して、人間の内なる「自然」を精査する。個展に「Tohoku Lost,Left,Found」(2014、コニカミノルタギャラリー)。写真集に「Tohoku Lost,Left,Found」LIXIL出版、2019)。
今福龍太(いまふく・りゅうた)
文化人類学者・批評家。1980年代初頭からメキシコをはじめラテンアメリカ各地でフィールドワークに従事。クレオール文化研究の第一人者。奄美・沖縄・台湾の群島を結ぶ遊動型の野外学舎〈奄美自由大学〉を2002年から主宰。ブラジルのサンパウロ・カトリック大学でも随時集中セミナーを持つ。著書に『ミニマ・グラシア』『薄墨色の文法』『ジェロニモたちの方舟』『レヴィ=ストロース 夜と音楽』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(讀売文学賞)『ハーフ・ブリード』『ブラジル映画史講義』『宮沢賢治 デクノボーの叡知』(宮沢賢治賞・角川財団学芸賞)ほか多数。25年にわたる対話を集成した『小さな夜をこえて』もある。主著『クレオール主義』『群島-世界論』を含む新旧著作のコレクション《パルティータ》全五巻(水声社)が2018年に完結。近刊予定に、これまでの写真批評を集成した『原写真論』(赤々舎)、少年期を回想した『ぼくの昆虫学の先生たちへ』(筑摩選書)など。
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