青柳いづみこさんの最新刊『どこまでがドビュッシー?——楽譜の向こう側』が、岩波書店より発売されました。
音楽というのは、どこまでデフォルメしたらその音楽に聞こえなくなるのか。ピアニストは、どこまで楽譜から自由になれるのか。
本書では、最近新たに見つかったドビュッシーのスケッチを手がかりに、モノ書きピアニストである青柳さんが、作曲家にとって楽譜とは何か、そしてテキストとパフォーマンスの不思議な関係に迫っています。
今回、B&Bでお送りするイベントでは、対談のお相手に、詩人の小池昌代さんをお迎えします。
「作曲家も、じつは自分の曲を楽譜通り弾けないんです」と、青柳さんはいいます。
文学や絵画に比べて概念を明確に固定できないぶん、最も自由な芸術であるはずの音楽の伝達を妨げてきたのが、楽譜の呪縛なのかもしれません。
また、小池さんは、「詩は言葉で書きますが、 外枠が書けるだけで、要の「詩」は言葉では書けないというのが、わたしの実感です」と語り、作曲家が「楽譜をつくること」、そして「楽譜を読む」ことに対して共感を寄せています。
ピアノで音を奏でる音楽家と、言葉で音を表現する詩人。
お二人には、『どこまでがドビュッシー?——楽譜の向こう側』の内容をはじめとし、それぞれにとって「音」とはなにか、「テキスト」と「パフォーマンス」をどう捉えているかなど、広く伺いつつ、音楽の真髄に迫ります。
どうぞお楽しみに!
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