映画『白河夜船』の公開を記念して、監督・撮影をつとめた若木信吾さんと原作者である吉本ばななさんによるトークイベントを開催します。
小説『白河夜船』が発表されたのは1989年。それから26年の時を経て、映画『白河夜船』では、2010年代の東京を舞台に、原作のもつ作品世界が見事に映像化されています。若木さんは、過去に監督した2作とは異なりこの作品で初めて原作ものに挑戦し、物語はもちろん台詞の細部にいたるまで、原作に忠実に映画化しました。小説から映画への鮮やかな移行はどのように成されたのか。また、主人公の寺子を演じた安藤サクラさん、岩永を演じた井浦新さん、しおりを演じた谷村美月さんら、素晴らしい演技を見せた役者たちをどのように演出したのか。撮影と監督を兼ねるからこそ可能なこととその難しさ、写真と映画そして小説との違いなど、若木さんならではの映画製作の秘密をお聞きします。
ばななさんは映画公開に際して、「こんなに完璧な映画化は奇跡的です。夢が叶い、感無量!」とのコメントを寄せています(オフィシャルサイトより)。ばななさんが執筆当時に作品に込めた思いや、2015年の現在に映画化されたことの意味、作品で描かれる寺子としおりと岩永の妻それぞれの「眠り」についてなど、原作者ならではの視点で本作の素晴らしさを語っていただきます。
映画『白河夜船』の監督と原作者が言葉を交わす一夜限りのスペシャルなトークに、ぜひご期待ください。
若木信吾(わかぎ・しんご)
フォトグラファー/映画監督。1971年静岡県浜松市生まれ。ニューヨーク州ロチェスター工科大学写真学科卒業後、雑誌・広告・音楽媒体など、幅広い分野で活躍中。写真集に『Takuji』『Free for All』『A DAY IN THE LIFE』『Time & Portraits』『葬送』ほか多数、エッセイ集に『希望をくれる人に僕は会いたい』がある。また2004年に雑誌「youngtreepress」の編集発行を自ら手がけるほか、07年に第1回監督映画『星影のワルツ』が、09年に第2回監督映画『トーテムSong for home』が公開され映画監督としても国内外から高い評価を得る。10年4月に故郷の浜松市に小さな書店『BOOKS AND PRINTS』をオープン。15年4月、第3回監督作品として吉本ばなな原作の『白河夜船』が公開される。
http://www.shingowakagi.net
吉本ばなな(よしもと・ばなな)
作家。1964年東京都生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。1987年「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。88年、「ムーンライト・シャドウ」で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、89年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。他の著書に『白河夜船』『アムリタ』『デッドエンドの思い出』『不倫と南米』『王国』シリーズ『さきちゃんたちの夜』『花のベッドでひるねして』『鳥たち』『サーカスナイト』など多数。諸作品は海外30数カ国で翻訳出版され、国内外問わず多くのファンに支持されている。現在、朝日新聞夕刊で小説「ふなふな船橋」を連載中。
http://www.yoshimotobanana.com
映画『白河夜船』
http://shirakawayofune.com/
出演:安藤サクラ、谷村美月、井浦新 ほか
原作:原作:よしもとばなな(新潮文庫刊)
監督・撮影:若木信吾/脚本:若木信吾、鈴本櫂/製作:重村博文、畠中鈴子
企画・プロデューサー:越川道夫 プロデューサー:石井稔久、玉井紅帆
制作:株式会社ユマニテ 制作協力:スローラーナ― 配給:コピアポア・フィルム
宣伝:佐々木瑠郁、山本絢女
2015年/日本/カラー/91分/16:9/HD
©2015 よしもとばなな /『白河夜船』製作委員会
4月25日(土)より、テアトル新宿ほか全国順次公開
※イベントチケットの予約・購入に関するご案内はこちら。
2015/05/09 Sat -
若木信吾×吉本ばなな「奇跡的な映画化をはたした『白河夜船』を語る夜」映画『白河夜船』公開記念
- 05/19 Mon 永谷亜矢子×嶋浩一郎
「なぜあの観光地は選ばれるのか? 」
『観光"未"立国』(扶桑社)刊行記念 - 05/20 Tue 鈴木成一×大島依提亜×大久保明子
「“良い装丁”ってなんだろう?」
『【全5回】本屋B&B 超実践 装丁の学校 ファイナル』開校記念 - 05/21 Wed 浜島直子×一田憲子
「感情を言葉にすること」
『キドアイラク譚』
『もっと早く言ってよ。』(扶桑社)W刊行記念 - 05/23 Fri 大塚ひかり×春画ール
「歴史から悪意の本質を考える 」
『悪意の日本史』(祥伝社)刊行記念 - 05/24 Sat 森本淳生×鈴木亘×藤山直樹
「人文学から見る落語/落語から見る人文学」
『落語と学問する』(水声社)刊行記念 - 05/25 Sun アキラ・ザ・ハスラー×小沼理
「ぼくたち、今日は明るい話をしよう。」
『売男日記』(loneliness books)復刊記念 - 05/28 Wed 奇妙礼太郎×伊藤亜和『オールウェイズ』(ZINE)『わたしの言ってること、わかりますか。』(光文社)W刊行記念
- 05/30 Fri 堀井美香×今井雄紀×嶋浩一郎
「ラジオの先輩に聞いてみよう! ラジオの魅力と聞く力」 - 05/31 Sat 白石正明×牟田都子
「ケアと校正」
『ケアと編集』(岩波書店)刊行記念 - 06/01 Sun 濱中淳子×伊藤賀一
『大学でどう学ぶか』
『もっと学びたい!と大人になって思ったら』
(筑摩書房)W刊行記念 - 06/02 Mon 秋吉健太×中村貞裕
「“編集力とミーハー力” 。“好き”を仕事にする技術——編集者と経営者、それぞれの視点から」
『原点回帰 山田孝之、新しいコミュニティをつくる』(blueprint)刊行記念 - 06/03 Tue 穂村弘×脇田あすか×木村亮×筒井菜央
「『コトアム』と短歌アンソロジーから広がる”編む”を”読む”楽しさ」
ことばの投稿・閲覧SNSアプリ『コトアム』リリース記念 - 06/04 Wed 矢野利裕×町屋良平
「小説の死後に文学を再設定する」
『「国語」と出会いなおす』(フィルムアート社)刊行記念 - 06/07 Sat 中村佑子×石田月美
「わたしが、わたしのからだを孤独にしないために」連動企画
『なぜこの世界で子どもを持つのか 希望の行方』(集英社)連載スタート記念対談 - 06/08 Sun 藤見よいこ×小宮りさ麻吏奈「間(あわい)に立つひと」『半分姉弟』『線場のひと』(リイド社)W刊行記念
- 06/13 Fri 横道誠×菊池真理子×二村ヒトシ×松本俊彦
「みんなおいでよ、依存症の豊かな世界」 - 06/14 Sat 鴻上尚史×一色洋平×おーちようこ
「演劇のつくり方 〈もっと〉 教えます」
『舞台が幕を開けるまで』(大修館書店)刊行記念 - 06/18 Wed 小笠原鳥類×広瀬大志×黒崎晴臣
「おお、限りなく現代の詩人たち」
『おお、限りなく懐かしい動物たち』(ライトバース出版)刊行記念 - 07/06 Sun あきやあさみ×竹村優子
「「服と仕事と私~制服化スタイリストと編集者の場合」