木々や花の姿かたちには、官能が宿っている……。
皆さんの中には、植物に対して、密かにエロスを感じたことがある人も少なくないでしょう。刹那に消え去ってしまう、ささやかな欲情の断片。それらを丁寧にたぐり寄せ、編み上げた『官能植物』という本が、いま、静かな話題を呼んでいます。
身近な観葉植物からアフリカ南部の珍しい寄生植物に至るまで、35の植物を取り上げた本書。漆黒の闇を背に、怪しく輝く植物の生(=性)を、精緻かつ美麗に写し取った写真は圧巻。写真集としても、書棚で存在感を放つ一冊です。
著者は、本書の構想・執筆・制作に10年(!)を費やしたという、食虫植物愛好家・木谷美咲さん。当日は、彼女をそこまで駆り立てた原動力である、植物への偏愛を存分に語っていただきます。
そして、宵の一時を共にするのは二人の芥川賞作家、村田沙耶香さんと藤野可織さん。作家仲間たちと植物愛好会をつくって活動しているという、お二人の“植物愛”は揺るぎないものです。
木谷さんは、そして作家たちはなぜ、これほどまでに植物に魅せられるのか?
心も騒ぐ、真夏の夜。彼女たちが繰り広げる魅惑の植物トークに、ぜひ耳を傾けてください。
●プロフィール
木谷美咲(食虫植物愛好家、文筆家)
1978年東京都生まれ。食虫植物愛好家、文筆家。食虫植物に出合って、形や生態に魅せられる。執筆活動のほか、テレビやラジオへの出演、イベントへの参加などを通じて、植物の魅力の紹介と普及につとめる。著書に『大好き、食虫植物』(星野映里名義/水曜社)、『マジカルプランツ』(山と渓谷社)、『私、食虫植物の奴隷です。』(水曜社)、『不可思議プランツ図鑑』(絵・横山拓彦/誠文堂新光社)、『世界一うつくしい植物園』(監修・森田高尚/エクスナレッジ)などがある。
村田沙耶香(作家)
1979年千葉県生まれ。小説家。2003(平成15)年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』(講談社)、『星が吸う水』(講談社)、『ハコブネ』(集英社)、『タダイマトビラ』(新潮社)、『殺人出産』(講談社)、『消滅世界』(河出書房新社)などがある。
藤野可織(作家)
1980年、京都府生まれ。小説家。2006年に「いやしい鳥」で第103回文學界新人賞、2013年に「爪と目」で第149回芥川龍之介賞を受賞。著書に『いやしい鳥』(文藝春秋)、『パトロネ』(集英社)、『ぼくは』(フレーベル館)、『爪と目』(新潮社)、『おはなしして子ちゃん』(講談社) 、『木幡狐』(講談社)『ファイナルガール』(角川文庫)などがある。
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2017/07/21 Fri -
木谷美咲×村田沙耶香×藤野可織
「女たちが愛でる、植物の美とエロス」
『官能植物』(NHK出版)刊行記念
- 05/18 Sun フィクショネス 文学の教室
『金閣寺』『美しい星』を
3ヶ月かけてじっくりと読む - 05/18 Sun ひうらさとる×小川奈緒
「50代からの軽やかな”旅”と”伝え方”」
『58歳、旅の湯かげん いいかげん』
『伝え上手になりたい』(扶桑社)W刊行記念 - 05/19 Mon 永谷亜矢子×嶋浩一郎
「なぜあの観光地は選ばれるのか? 」
『観光"未"立国』(扶桑社)刊行記念 - 05/20 Tue 鈴木成一×大島依提亜×大久保明子
「“良い装丁”ってなんだろう?」
『【全5回】本屋B&B 超実践 装丁の学校 ファイナル』開校記念 - 05/21 Wed 浜島直子×一田憲子
「感情を言葉にすること」
『キドアイラク譚』
『もっと早く言ってよ。』(扶桑社)W刊行記念 - 05/23 Fri 大塚ひかり×春画ール
「歴史から悪意の本質を考える 」
『悪意の日本史』(祥伝社)刊行記念 - 05/24 Sat 森本淳生×鈴木亘×藤山直樹
「人文学から見る落語/落語から見る人文学」
『落語と学問する』(水声社)刊行記念 - 05/25 Sun アキラ・ザ・ハスラー×小沼理
「ぼくたち、今日は明るい話をしよう。」
『売男日記』(loneliness books)復刊記念 - 05/28 Wed 奇妙礼太郎×伊藤亜和『オールウェイズ』(ZINE)『わたしの言ってること、わかりますか。』(光文社)W刊行記念
- 05/29 Thu 中本千晶×早花まこ
「読む“タカラヅカ”の魅力」
『相克のタカラヅカ』(春風社)刊行記念 - 05/30 Fri 堀井美香×今井雄紀×嶋浩一郎
「ラジオの先輩に聞いてみよう! ラジオの魅力と聞く力」 - 05/31 Sat 白石正明×牟田都子
「ケアと校正」
『ケアと編集』(岩波書店)刊行記念 - 06/01 Sun 濱中淳子×伊藤賀一
『大学でどう学ぶか』
『もっと学びたい!と大人になって思ったら』
(筑摩書房)W刊行記念 - 06/02 Mon 秋吉健太×中村貞裕
「“編集力とミーハー力” 。“好き”を仕事にする技術——編集者と経営者、それぞれの視点から」
『原点回帰 山田孝之、新しいコミュニティをつくる』(blueprint)刊行記念 - 06/03 Tue 穂村弘×脇田あすか×木村亮×筒井菜央
「『コトアム』と短歌アンソロジーから広がる”編む”を”読む”楽しさ」
ことばの投稿・閲覧SNSアプリ『コトアム』リリース記念 - 06/04 Wed 矢野利裕×町屋良平
「小説の死後に文学を再設定する」
『「国語」と出会いなおす』(フィルムアート社)刊行記念 - 06/07 Sat 中村佑子×石田月美
「わたしが、わたしのからだを孤独にしないために」連動企画
『なぜこの世界で子どもを持つのか 希望の行方』(集英社)連載スタート記念対談 - 06/08 Sun 藤見よいこ×小宮りさ麻吏奈「間(あわい)に立つひと」『半分姉弟』『線場のひと』(リイド社)W刊行記念
- 06/13 Fri 横道誠×菊池真理子×二村ヒトシ×松本俊彦
「みんなおいでよ、依存症の豊かな世界」 - 06/14 Sat 鴻上尚史×一色洋平×おーちようこ
「演劇のつくり方 〈もっと〉 教えます」
『舞台が幕を開けるまで』(大修館書店)刊行記念 - 06/18 Wed 小笠原鳥類×広瀬大志×黒崎晴臣
「おお、限りなく現代の詩人たち」
『おお、限りなく懐かしい動物たち』(ライトバース出版)刊行記念