一昨年、2018年はカールマルクスの生誕200年でした。
200年たってもなお、むしろ、200年たったことによって初めて浮き彫りになってきた資本主義の問題点があるのではないでしょうか。
そんな今日に刊行された『21世紀のマルクス——マルクス研究の到達点』(伊藤誠・大藪龍介・田畑稔編、新泉社)は、改めてマルクス思想の原点に立ち返り、その哲学、経済学、政治理論、歴史観にいたるまでの射程をとらえ直した一冊となっています。
また、本書編者の伊藤誠さんは、1月に『マルクスの思想と理論』(青土社)を上梓されます。
マルクスの深いヒューマニズムに依拠した言葉はわたしたちに何を語りかけるのか。閉塞した時代を打破する巨人の思想を、第一人者が透徹したまなざしで読み解く一冊です。
この二冊の刊行を記念いたしまして、伊藤誠さんと、『21世紀のマルクス』の執筆者のお一人で2018年に『マルクス 資本論』(角川選書)を上梓された佐々木隆治さんをお招きしたイベントを開催いたします。
お二人には、貧困と格差がより深刻化し、人間も自然も荒廃しつづけている危機の時代をのりこえるために、マルクスの思想をどう読み解くか、そしてマルクスの人間観、社会観についてお話しいただきます。
ぜひご参加ください!
【出演者プロフィール】
伊藤誠(いとう・まこと)
1936年生まれ。東京大学名誉教授、日本学士院会員。
主著:『伊藤誠著作集』全6巻(社会評論社、2009-2012年)、『マルクス経済学の方法と現代世界』(桜井書店、2016年)、『資本主義の限界とオルタナティブ』(岩波書店、2017年)
佐々木隆治(ささき・りゅうじ)
1974年生まれ。立教大学准教授。
主著:『マルクスの物象化論——資本主義批判としての素材の思想』(社会評論社、2011年、増補改訂版2018年)、『マルクス 資本論』(角川選書、2018年)、『カール・マルクス——「資本主義」と闘った社会思想家』(ちくま新書、2016年)
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