※本イベントはオンライン配信でのみご参加いただけるイベントです。詳細につきましてはページ下部をご確認ください。
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トラウマが透けて見える人がやってくる。その心の傷に触れたほうがいいのか、やり過ごしたほうがいいのか。ときには深い傷口をざっくり開けた状態でやってくる人もいる。触れざるを得ない。ではどうやって?
――『トラウマにふれる』の冒頭でこう述べる宮地尚子さんを評して郡司ペギオ幸夫さんは、「視覚や聴覚のようなわかりやすい感覚からすると、両者の混合物であり両者のいずれでもない〈触れる感覚〉を抱え込んだ人に見える」と言います。
その触れる感覚は、トラウマとも近しい切迫したものであるからこそ何かを召喚できる、とも。
そう言う郡司さんもまた、理論的なことを構想するときは、(「呑気そうに見えますが」=本人談)そのような切迫した状態で考えさせられているそうです。
わからないものが「やってくる」。
そのとき人は、どう振る舞えばいいのでしょうか?
その切迫した状況にどう付き合えばいいのでしょうか?
まったくの異分野のふたりによる、何かが「やってくる」かもしれないトークイベントです。
【出演者プロフィール】
宮地尚子(みやじ・なおこ)
一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻 教授。精神科医、医学博士。京都府立医科大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。ハーバード大学客員研究員を経て一橋大学へ。専門は文化精神医学、医療人類学、トラウマとジェンダー。著書に『異文化を生きる』(星和書店)、『トラウマの医療人類学』『環状島=トラウマの地政学』(みすず書房)、『トラウマ』(岩波新書)『ははがうまれる』(福音館書店)他。最新作は9月に刊行された『トラウマにふれる――心的外傷の身体論的転回』(金剛出版)
郡司ペギオ幸夫(ぐんじ・ぺぎお・ゆきお)
早稲田大学基幹理工学部・表現工学専攻 教授。理学博士。東北大学理学部卒業。同大学大学院理学研究科博士後期課程修了。著書に、『生きていることの科学』(講談社現代新書)、『生命、微動だにせず』『いきものとなまものの哲学』『生命壱号――おそろしく単純な生命モデル』(青土社)、『群れは意識をもつ』(PHPサイエンス・ワールド新書)、『天然知能』(講談社選書メチエ)など多数。最新作は8月に刊行された『やってくる』(医学書院)。
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