2015年は、デモ、安保法制、BPOと、メディアと政治をめぐる論点が多く提示されました。また政治広報、政治戦略、政治PRの技法の改善が進んでいます。
ただし、それらは官邸と自民党に集中しており、本来「第4の権力」として政治監視を期待されるメディアの政治監視能力を上回ろうとしています。
大阪ダブル選挙も、憲法改正や参院選を控えた、官邸が漁夫の利を得たと見ることもできるでしょう。
2016年には参院選が予定されています。
そして、2015年末から、衆院選を同日に行うダブル選挙についての観測気球も上がり始めました。
仮にダブル選挙が実施され、与党が圧勝すれば、現在の体制での2020年が視野に入り、憲法改正の発議も具体的な政治日程に入ってきます。
このような現状において、我々はどのように政治を理解し、また政治言説、そして選挙に対峙するべきなのでしょうか。
その際には政治を分析する「公式言語」としての政治学のみならず、より広範な政治批評もまた求められるのではないでしょうか。
日本の政治言説の貧困を超克し、2016年を展望するためには何が必要なのか。
このような主題を、具体的に論じてみたいと思います。
【出演者プロフィール】
西田亮介(にしだ・りょうすけ)
東京工業大学大学准教授。博士(政策・メディア)。 専門は情報社会論と公共政策。情報化と社会変容、情報と政治(ネット選挙)、社会起業家の企業家精神醸成過程や政策としての「新しい公共」、 地域産業振興等を研究。 1983年京都生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。同大学院政策・メディア研究科修士課程修了。同大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学。 同大学院政策・メディア研究科助教(有期・研究奨励Ⅱ)、(独)中小機構経営支援情報センターリサーチャー、立命館大特別招聘准教授等を経て東京工業大学大学マネジメントセンター准教授。 著書に『メディアと自民党』(角川書店)『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』(東洋経済新報社)ほか。 共著に『無業社会 働くことができない若者たちの未来』(朝日新聞出版)ほか多数。
工藤郁子(くどう・ふみこ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員、マカイラ株式会社コンサルタント。
1985年東京都生まれ。オンライン署名プラットフォームを運営する Change.org, Inc.、戦略コミュニケーション・コンサルティング会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン株式会社を経て現職。専門は情報政策と広報。共著に『ソーシャルメディア論 つながりを再設計する』(青弓社)、論文に「共同規制とキャンペーンに関する考察」(情報ネットワーク・ローレビュー第13巻第1号)、「情報社会における民主主義の新しい形としての『キャンペーン』」(法学セミナー2014年1月号)など。
仲俣暁生(なかまた・あきお)
1964年東京都生まれ。フリー編集者、文筆家。「マガジン航」編集発行人。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。『シティロード』、『ワイアード日本版』などの雑誌編集部を経て、1997年より2005年まで『季刊・本とコンピュータ』のプロジェクトに参加(03~05年は編集長)。同誌終刊後、現代文学論、出版メディア論の執筆のかたわら、フリーランスで書籍やウェブサイトの企画・制作・編集にたずさわる。09年に株式会社ボイジャーと出版の未来を考えるWebメディア「マガジン航」を創刊。メディアにかかわる著作として、編著『いまの生活「電子社会」誕生』(晶文社)、『ブックビジネス2.0』(実業之日本社)、『編集進化論』(フィルムアート社)、インタビュー集『〈ことば〉の仕事』(原書房)、単著に『再起動せよと雑誌はいう』(京阪神エルマガジン社)などがある。
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2016/01/28 Thu -
西田亮介×工藤郁子×仲俣暁生
「政治批評の再考ーー2016年の参院選とメディア、言論を展望する」
『メディアと自民党』(角川新書)刊行記念
- 04/03 Thu 木村祥一郎×藤原隆充
「遠まわりをした老舗家業の働き方」
『ちいさな会社のおおらかな経営』(主婦の友社)刊行記念 - 04/04 Fri 北村浩子×マライ・メントライン
「“日本語は難しい”と日本人は言うけれど? 」
『日本語教師、外国人に日本語を学ぶ』(小学館)刊行記念 - 04/05 Sat 清田隆之×大島育宙「正しさの一歩外で考える、「俺たち」と「恋愛」の現在地」『戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ』(太田出版)刊行記念
- 04/06 Sun 栗田隆子×武田砂鉄「「働けない人」と「働けた人」で考える──わたしたちの社会と労働のいびつな関係」『「働けない」をとことん考えてみた。』(平凡社)刊行記念
- 04/07 Mon 藤原ヒロシ×皆川壮一郎×嶋浩一郎
「無駄と余白と奥行きと」 - 04/09 Wed 藤澤ゆき×石田真澄×野村由芽
「手を動かしながら生きていく」
『わたしを編む つくる力を、手のうちに YUKI FUJISAWA制作日記』刊行記念 - 04/10 Thu 藤津亮太×前島賢
「頼まれなくたって、語ってやる!」
『富野由悠季論』(筑摩書房)刊行記念 - 04/11 Fri 宮崎晃吉×川口瞬×内沼晋太郎
「これからの小さな出版と、本の届け方」
『最小文化複合施設』(HAGISO)出版記念 - 04/12 Sat きださおり× 明円卓 × 藤井颯太郎
「What shall we do here? この場所で何するナイト」 - 04/13 Sun 安達茉莉子×長島有里枝
「リアルライフでフェミニズムを生きるわたしたち」
『あなたのフェミはどこから?』(平凡社)刊行記念 - 04/15 Tue 西寺郷太×高橋芳朗「J-POP丸語り」『J-POP丸かじり』(ソウ・スウィート・パブリッシング)刊行記念
- 04/17 Thu ゲッツ板谷×新保信長×原カントくん
「自分のことってどう書けばいいのか? 」
『ともだち』(徳間書店)刊行記念 - 04/18 Fri 土佐有明×石川浩司×蔦木俊二
「イカ天とバンドを続けることとあの頃の話」
『イカ天とバンドブーム論』(DU BOOKS)刊行記念 - 04/20 Sun フィクショネス 文学の教室
『金閣寺』『美しい星』を
3ヶ月かけてじっくりと読む - 04/20 Sun 金川晋吾×柴崎友香×小田原のどか
「80年目、爆心地・長崎の写真と言葉」
『祈り/長崎』(書肆九十九)刊行記念 - 04/21 Mon 甲谷 一×佐藤浩二
「プロデザイナーが考える
“ロゴデザイン”のちょっと深い裏話」
『カンタンでちょっぴり深いロゴづくり』
(エムディエヌコーポレーション)刊行記念 - 04/23 Wed 鈴木涼美×紗倉まな×原カントくん
「動物になりきれない、愛しい人間たちの“欲望”」
『ノー・アニマルズ』(ホーム社)刊行記念 - 04/25 Fri とれたてクラブ×ゆっきゅん×潟見陽「こういう物語をずっと待ってた」『なかよしビッチ生活』(エトセトラブックス)刊行記念
- 04/26 Sat 少年アヤ×なま×野口理恵
「なにでもないわたしでいられますように」
『わたくしがYES』『USO 6』『生きる力が湧いてくる』トリプル刊行記念 - 04/30 Wed 古舘佑太郎×又吉直樹
「旅と文」
『カトマンズに飛ばされて 旅嫌いな僕のアジア10カ国激闘日記』(幻冬舎)刊行記念