ロベルト・ボラーニョの没後10年となる2013年に刊行が始まった〈ボラーニョ・コレクション〉(全8巻)。第6回配本となる
『第三帝国』の執筆時期は1989年。小説家としての短いキャリアの中で比較的初期の作品でありながら、『野生の探偵たち』『2666』など、すでに邦訳のある後期の作品の世界観を先取りするかのような高い完成度を備えた異色の長篇小説です。
日記形式で描かれる小説の語り手は、〈第三帝国〉という名のウォーゲームのドイツ人プレイヤー。ボラーニョ自身もボードゲームを愛好していたと言われ、彼の作品ではおそらく唯一「ゲーマー」が主人公の小説である点も見逃せません。
このたび、本書の訳者であり『野生の探偵たち』の共訳者でもある柳原孝敦さんと、「日本翻訳大賞」の実行委員として立ち上げに関わったゲームクリエイターの米光一成さんのお二人をお迎えし、『第三帝国』の世界と、ゲームを通じてボラーニョを読むことの可能性について存分に語っていただきます。
柳原孝敦(やなぎはら・たかあつ)
1963年鹿児島県名瀬市(現・奄美市)生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。
東京外国語大学大学院博士後期課程満期退学。著書に『ラテンアメリカ主義のレトリック』、『劇場を世界に――外国語劇の歴史と挑戦』共編著(以上、エディマン/新宿書房)、『映画に学ぶスペイン語』(東洋書店)、訳書にアレホ・カルペンティエール『春の祭典』(国書刊行会)、フィデル・カストロ『少年フィデル』、『チェ・ゲバラの記憶』監訳(トランスワールドジャパン)、ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』共訳、カルロス・バルマセーダ『ブエノスアイレス食堂』、(以上、白水社)、セサル・アイラ『文学会議』(新潮社)、フアン・ガブリエル・バスケス『物が落ちる音』(松籟社)などがある。
米光一成
1964年広島県生まれ。ゲーム作家、ライター。デジタルハリウッド大学客員教授。『ぷよぷよ』『トレジャーハンターG』『バロック』『想像と言葉』などゲーム監督・脚本・企画を数多く手がける。一方で、本やゲームのレビュー等でライターとしても活躍。池袋コミュニティ・カレッジ「表現道場」の道場主。編著に『男の鳥肌名言集』(角川書店)、著作『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』(ベストセラーズ)、『思考ツールとしてのタロット』(電子書籍)等。ゲーム『想像と言葉』をNHKラジオやイベントなどで展開中。2015年西崎憲氏とともに「日本翻訳大賞」を立ち上げ、大きな話題を呼んだ。
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2016/08/22 Mon -
柳原孝敦×米光一成
「訳者とゲーム作家、
『第三帝国』を語る!」
ボラーニョ・コレクション
『第三帝国』(白水社)刊行記念
- 10/19 Sun フィクショネス 文学の教室
『侍女の物語』を2ヶ月かけてじっくりと読む - 10/19 Sun 読書会
水上文さんと読む松浦理英子「今度は異性愛」 - 10/21 Tue 香山哲
「9/2サイン会・10/21トークイベント」
『スノードーム』(生きのびるブックス)刊行記念 - 10/23 Thu 鳥羽和久×滝口悠生
「子どもといて、子どもを書き、子どもになること」
『それがやさしさじゃ困る』(赤々舎)『光る夏』(晶文社)『たのしい保育園』(河出書房新社)刊行記念 - 10/25 Sat 鄭執×関根謙
「物語は変容する~中国東北マジックリアリズムの世界と青春文学」
『ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林』(アストラハウス)第11回日本翻訳大賞受賞記念 - 10/26 Sun 加藤泉×牧信太郎
「加藤泉の制作と生活ーー特集後記的雑談」
『美術手帖 2025年10号・特集「加藤泉」』(美術出版社)刊行記念 - 10/27 Mon 花田優一×小林邦宏×原カントくん
「旅するカルチャートーク『たびかるジャンクション』公開収録」 - 10/29 Wed 高橋國光×マンスーン×吉田棒一
「平成インターネットと令和文学」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)重版記念 - 10/30 Thu 志良堂正史×古田雄介
「小さな歴史を書くこと、読むこと」
『他人の手帳は「密」の味: 禁断の読書論』(小学館)刊行記念 - 10/31 Fri 宮部浩幸×加藤耕一
「リレーとしての建築を語る」
『リレーとしての建築 リノベーションの実践と思想』(学芸出版社)刊行記念 - 11/01 Sat 齋藤陽道×春日晴樹×天沼陽子×橋本一郎
「石神井ろう学校のハルとはるが語る、ろう者の世界。」
『つながりのことば学』(NHK出版)
『はるの空と風』(ジアース教育新社)W刊行記念 - 11/03 Mon 竹端寛×ジェーン・スー
「ケアするってどういうこと?」
『福祉は誰のため?』(筑摩書房)
『介護未満の父に起きたこと』(新潮社)W刊行記念 - 11/04 Tue 田中輝美×木下斉×日野昌暢
「"地方創生"を問い直す! 関係人口と稼ぐまちの理論家が語る、持続可能な地域モデルとは」
『関係人口の時代』(中央公論新社)刊行記念 - 11/05 Wed 鳥羽和久×ジェーン・スー
「自分と他人の境界線、 そのあいまいさをどう扱う?」
『それがやさしさじゃ困る』(赤々舎)『介護未満の父に起きたこと』(新潮社)W刊行記念 - 11/07 Fri 俵万智×小川公代×スケザネ
「言葉が救いになるとき」
『ゆっくり歩く』(医学書院)刊行記念 - 11/08 Sat ライセンス藤原一裕×フルーツポンチ村上健志×赤嶺総理×ゲスト×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第17回公開収録 - 11/09 Sun ミラッキ×燃え殻
「ラジオと音楽ばかり聴いてきた」
『90年代J-POP なぜあの名曲は「2位」だったのか』(ホーム社)
『これはいつかのあなたとわたし』(新潮社)W刊行記念 - 11/10 Mon 中前結花×古賀史健
「書き手は“休まず、毎日書き続ける”しかないのか?」
『ミシンは触らないの』(hayaoki books)刊行記念 - 11/12 Wed 【参加無料】向坂くじら×吉田真一
「“セルフケア”は矛盾がはらんでいる?」
(『“わたしの暮らし”をノックすることば展 by マガジンハウス』関連企画) - 11/13 Thu 古谷敏×やくみつる
「“ウルトラマンになった男” 60年目の胸の内」
『60年目のスペシウム光線』(小学館)刊行記念 - 11/15 Sat 細馬宏通×ヤマダトモコ×宮本大人
「マンガはうたう 声にむずむずする身体」
『マンガはうたう』(青土社)刊行記念 - 11/16 Sun 尹雄大×安達茉莉子
「聞いて欲しいし、聞かせて欲しい。」
『「要するに」って言わないで』(亜紀書房)
『とりあえず話そう、お悩み相談の森』(エムディエヌコーポレーション)W刊行記念 - 11/17 Mon 絶対に終電を逃さない女×中井治郎
「体力が欲しい! ~虚弱側から見た世界」
『虚弱に生きる』(扶桑社)刊行記念 - 11/18 Tue 栗原康×角幡唯介
「探検としてのアナキズム」
『アナキズムQ&A』(筑摩書房)『43歳頂点論』(新潮社)W刊行記念 - 11/19 Wed 中村佑子×小林エリカ
ケアリングノーベンバー特別対談
「今の世界でケアを考えるってどういうこと?」 - 11/20 Thu 内藤正典×金井真紀
ケアリングノーベンバー特別対談
「移民と難民ーーあなたとわたしの境とケアのはなし」
(内藤正典 著『国境って何だろう? 14歳からの「移民」「難民」入門』刊行記念) - 11/22 Sat 高橋久美子×アフロ
「音と言葉の響き合うところ」
『いい音がする文章』(ダイヤモンド社)
『東京失格』(実業之日本社)W刊行記念 - 11/23 Sun ジェーン・スー×瀬戸麻実
「思ってたのとちがうけれど、これはこれで楽しい」
『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』(光文社)刊行記念 - 11/24 Mon 鞍田崇×熊井晃史
「『見守る側の創造性』を育む練習場としての公園や広場について」 - 11/30 Sun ひろたあきら×みきちゃん(ぽるぽるふぁみりー)
「絵本つくっちゃった!」
『おとしちゃったぞう』(303BOOKS)刊行記念 - 12/01 Mon 島本理生×鈴木涼美×原カントくん
「恋愛で全てを捨てられない私たちVol.2」 - 12/20 Sat 第94回「読んでいいとも!ガイブンの輪
年末特別企画
オレたち外文リーガーの自信の1球と来年の隠し球 vol.14