私たちは日々、スマホやパソコンの画面で文字やイメージを見ています。
そんなメディアがなかった時代、文字は手で書かれた、身体を通したものでした。
そして敗戦直後から1970年代くらいまで、生と死はいまよりもっと切実なものとして身近にありました。
肉体と言葉は、戦後の文化とその作り手たちを考える時、中核的な問題として浮かび上がってきます。
『オペラ戦後文化論』で、小林康夫さんは、坂口安吾、三島由紀夫らの作家、田村隆一、吉本隆明らの詩人、寺山修司、土方巽らの演劇人の仕事を通して、肉体が戦後においてなぜ問われたかを論じます。
『鮎川信夫、橋上の詩学』で、樋口良澄さんは、戦前と戦後をトータルに理解することを、詩人鮎川信夫と戦後の詩の試みを追いながら論じます。
今回B&Bでは、おふたりの著書刊行を記念してイベントを開催します。
戦後とは何か。それは文化の中でどのように現れ、現在と関っているのか。
肉体と言葉に焦点をあてた徹底討論を、どうぞお楽しみに!
【出演者】
小林康夫 1950年東京生まれ 青山学院大学特任教授 東京大学名誉教授。表象文化論、現代哲学を中心に多くの学術書を刊行する一方、文化や表現や創造の現場を、
新たな視点から論じている。主な著書に、『君自身の哲学へ』、『存在のカタストロフィー』、『表象文化論講義 絵画の冒険』など。
樋口良澄 1955年東京生まれ 関東学院大学客員教授 雑誌・書籍で先端的な編集を企画しつつ、文化のダイナミズムをとらえる批評・実践活動を
続けている。主な著書に『唐十郎論』、『木浦通信』(吉増剛造との共著)など
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2016/11/04 Fri -
小林康夫×樋口良澄
「戦後の肉体と言葉をどのように語りうるか」
『オペラ戦後文化論1 肉体の暗き運命1945-1970』『鮎川信夫、橋上の詩学』刊行記念
- 03/29 Wed 湯浅学×安齋肇×戌井昭人
「カセットに記録された『人生』を聞く」
『ライク・ア・ローリングカセット カセットテープと私 インタビューズ61』(小学館)刊行記念 - 03/31 Fri 坪口昌恭×伊藤ゴロー
「リアルで体験、『神曲のツボ』!」vol.3
『神曲のツボ!「カッコいい」の構造分析』(アルテスパブリッシング)刊行記念 - 04/01 Sat 黒川創×沼野恭子×沼野充義
「世界文学とロシア・ウクライナ」
『世界を文学でどう描けるか』(図書出版みぎわ)刊行記念 - 04/08 Sat 横山北斗×雨宮処凛
「学校で教えてほしかった社会保障――ピンチを切り抜けるノウハウを知ろう!」
『15歳からの社会保障』(日本評論社)
『学校では教えてくれない生活保護』(河出書房新社)W刊行記念 - 04/13 Thu 横道誠×廣岡孝弥
〜韓国ドラマファンクラブ活動〜
「自閉スペクトラム症の当事者と韓国文学翻訳者が語る『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』」 - 04/14 Fri 松澤茂信×村田あやこ×今井夕華×八馬智×上原将太
「いつものまちを“別視点”で見る方法」
『マニア流!まちを楽しむ「別視点」入門』(学芸出版社)刊行記念 - 04/15 Sat 鈴木みのり×竹中夏海×和田彩花
「歌って、踊って、演じて、表現するアイドルのための健康とジェンダー」
『エトセトラ VOL.8』(エトセトラブックス)刊行記念 - 04/17 Mon ひらりさ×藤谷千明
「それでもオタク女をやっていく……のか?」
『それでも女をやっていく』(ワニブックス)
『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(幻冬舎)W刊行記念 - 04/18 Tue 小川公代×伊藤亜紗
「私たちの時代の感受性について考える」
『感受性とジェンダー』(水声社)
『ケアする惑星』(講談社)W刊行記念 - 04/19 Wed 三浦しをん×ジェーン・スー
「我々は『好き』に突き動かされ今日も生きる」
『好きになってしまいました。』(大和書房)
『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(文藝春秋)刊行記念 - 04/21 Fri イナガキヤスト×塚崎秀雄
「写真で表現者になるには」
『ぼくたちの大切な時間』(KADOKAWA)
『名画から学ぶ 写真の見方・撮り方』(翔泳社)W刊行記念 - 04/23 Sun 柊サナカ×村上仁一
「本とカメラと写真と」
『天国からの宅配便 あの人からの贈り物』(双葉社)刊行記念 - 04/24 Mon 関口洋平×河野真太郎
「『イクメン』じゃダメなの? 新自由主義とケア」
『「イクメン」を疑え!』(集英社)刊行記念 - 04/27 Thu 関口竜平×内沼晋太郎
「独立書店を開業した私たちがみる「本屋の未来」〜本屋lighthouseという挑戦」
『ユートピアとしての本屋』(大月書店)刊行記念