先鋭的な作品と評論により注目を集める歌人の瀬戸夏子さんの初の散文集『現実のクリストファー・ロビン 瀬戸夏子ノート2009-2017』の刊行を記念して、トークイベントを開催します。
本書は、穂村弘、荻原裕幸、永井祐など、「ニューウェーブ」、「ポストニューウェーブ」の歌人たちを論じた評論から、フェミニズムの視点から批評を展開し、議論を呼んだ歌壇時評、著者へのロングインタビュー、日記や詩集、小説作品、ネットプリントで配布された個人誌まで、10年に及ぶ瀬戸夏子さんの多彩な活動を記録した一冊です。
収録されたテキストの多くは、瀬戸さんが参加されていた同人誌や、ご自身で発行されていた個人誌、ネットプリントなどで発表されたもので、短歌の評論を中心としながらも、随所にBLやアニメ、漫画、アイドル、または文学フリマなどの同人文化への言及があり、それらは短歌評論集にとどまらない本書の大きな魅力となっています。
今回のトークイベントでは、平成元年生まれのオタク女性4人で結成された「劇団雌猫」メンバーで、『はじめての人のためのBLガイド』『オトコのカラダはキモチいい』などの編集をされ、アイドル中心短歌の歌会「明星(あけぼし)」にも参加されていた、ひらりさんをゲストに迎え、本書の紹介とともに、お二人のこれまでの同人やオタク活動を導入とした、BL、アニメ、漫画、アイドルなど、文芸とオタク文化をめぐる幅広いお話をしていただきます。
第一部では、『現実のクリストファー・ロビン』を導入にして、瀬戸さんの創作の源泉である「推し」「関係性萌え」を穂村弘や塚本邦雄を中心とした前衛短歌などを例にお話ししただき、その短歌へのモチーフに迫ります。
また、瀬戸さん、ひらりささんの同人活動の紹介とともに、いま同人誌というメディアで発信することの意味をお話しいただきます。
第二部では、瀬戸さん、ひらりささん、お二人の「推し」遍歴から、BL、橘真琴、講談社ノベルス、コバルト文庫などへの「愛」を思う存分語っていただきます。
ご来場の皆様には「関係性萌えとしての短歌」などの資料を配布します!
ぜひご来場ください。
【出演者プロフィール】
瀬戸夏子(せと・なつこ)
1985年生まれ。2005年の春より作歌を始め、同年夏、早稲田短歌会に入会。その後2009年の創刊から2011年の解散まで同人誌「町」に参加し、現在「率」同人。著作に第一歌集『そのなかに心臓をつくって住みなさい』(私家版、2012年)、第二歌集『かわいい海とかわいくない海end.』(書肆侃侃房、2016年)。
ひらりさ
1989年東京生まれ。ライター・編集者。オタク女性4人によるサークル「劇団雌猫」で同人誌『悪友』シリーズを刊行。オタク女性の浪費事情をテーマにした『悪友Vol.1 浪費』はSNS等で反響を呼び、小学館より『浪費図鑑 悪友たちのないしょ話』として書籍刊行された。他編著に『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』(柏書房)、『一生楽しく浪費するためのお金の話』(イースト・プレス)など。
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2019/05/19 Sun -
瀬戸夏子×ひらりさ
「「愛」について語るときに「私たち」が語ること」
『現実のクリストファー・ロビン 瀬戸夏子ノート2009-2017』(書肆子午線)刊行記念
- 10/30 Wed 阿部幸大×柴田元幸
「柴田ゼミから学術論文へ──読む、訳す、論じる」
『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』(光文社)『英日バイリンガル 現代ゴシック小説の書き方』(研究社)W刊行記念 - 10/31 Thu 【ぼる塾】酒寄希望×田辺智加
「『田辺の和室』出張トーク」
『酒寄さんのぼる塾晴天!』(発行:ヨシモトブックス/発売:ワニブックス)刊行記念 - 11/01 Fri 井手康喬×松永光弘
「伝え方の考え方」
『伝え方図鑑』(SBクリエイティブ)刊行記念 - 11/03 Sun 川上康則×鴻上尚史
「正解のない問いを考える時代をどう生きるか」
『教師の流儀』(エンパワメント研究所)刊行記念 - 11/06 Wed 街裏ぴんく
「平成の出来事を全て目撃してきた男」
『虚史平成』(CDジャーナル)刊行記念 - 11/07 Thu 大平一枝×原田ひ香
「愛する定食屋を“書く”という仕事」
『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社)
『あさ酒』(祥伝社)W刊行記念 - 11/08 Fri さいきまこ×石田月美
「性被害から子どもを守るには」
『言えないことをしたのは誰?』(現代書館) - 11/09 Sat 永冨真梨×大和田俊之×高田漣
「あなたの知らないカントリー音楽の世界」
『カントリー・ミュージックの地殻変動──多様な物語り』(河出書房新社)刊行記念 - 11/10 Sun 田房永子×西井開「わたしとぼくの凶暴性と粘着性」 『女40代はおそろしい 夫より稼いでたら、家に居場所がなくなりました』(幻冬舎)刊行記念
- 11/13 Wed キニマンス塚本ニキ×ラブリーサマーちゃん
「世界をちょっとよくする? <ニキ・サマ>トークセッション」
『世界をちょっとよくするために知っておきたい英語100』(学研)刊行記念 - 11/14 Thu AK壱乃×坂田ミギー
「大人になって、ますます楽しい!オタ活の楽しみを語る会」
『交換日記がおわっても』(KADOKAWA)刊行記念 - 11/15 Fri ジェーン・スー×桜林直子
『過去の握力 未来の浮力』出版記念
「となりの雑談」トークイベント - 11/16 Sat 永井玲衣×惠愛由×井上花月
「記憶と記録がもたらすケア」by Candlelight - 11/18 Mon 青木彬× 白石正明
「無くなった右足から考えたケアとアートのこと」
『幻肢痛日記』(河出書房新社)刊行記念 - 11/19 Tue 仙波希望×卯城竜太×松田修
「広島、都市とアート、もしくは平和とスラムを問う」
『ありふれた〈平和都市〉の解体——広島をめぐる空間論的探求』(以文社)刊行記念 - 11/20 Wed 鈴木成一×寄藤文平×名久井直子「“良い装丁”ってなんだろう?」『【全5回】本屋B&B 超実践 装丁の学校 第二期』開校記念
- 11/21 Thu 吉川公ニ×森真紀×住谷知厚
「伝える広報から伝わる広報へ 広報の心とは何か。」
『広報の心』(理工図書)刊行記念 - 11/22 Fri チョ・イェウン×三宅香帆
「新感覚ホラー小説を通じて見る、日韓の文学現在地」
『カクテル、ラブ、ゾンビ』(かんき出版)刊行記念 - 11/23 Sat 一穂ミチ×高瀬隼子
「これからの恋愛のかたち」
『恋とか愛とかやさしさなら』(小学館)
『新しい恋愛』(講談社)W刊行記念 - 11/24 Sun チョン・ジヘ×原田里美×内沼晋太郎
「好きなことを続けていく方法」
『私的な書店ーたったひとりのための本屋ー』(葉々社)刊行記念 - 11/25 Mon ソ・イジェ×原田いず×大田ステファニー歓人
「読むことと見ることの間で かつて映画を学んでいた日韓の小説家が語る、世界の切りとり方」
『0パーセントに向かって』(左右社)刊行記念 - 11/29 Fri 金原ひとみ×小川哲×スケザネ「文学は世界をひっくり返せるか」新文芸誌『GOAT』(小学館)刊行記念
- 12/02 Mon 吉本ばなな×又吉直樹×バイク川崎バイク×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」
第七回公開収録 - 12/05 Thu 和嶋慎治×志村つくね「僕の作詞作法——バンド生活三十五年によせて」『無情のスキャット 人間椅子・和嶋慎治自選詩集』(百年舎)刊行記念
- 12/14 Sat きださおり×梨×松澤茂信×小野寺正人 「What shall we do here? この場所で何するナイト」
- 12/21 Sat 豊﨑由美×広瀬大志
×小島日和×向坂くじら×張文經
×のもとしゅうへい×故永しほる
×小笠原鳥類×平川綾真智
「現代詩フェスティバル 詩の未来へ」
『カッコよくなきゃ、ポエムじゃない!萌える現代詩入門』
(思潮社)刊行記念