この夏、3ヶ月に渡り刊行された、原基晶氏による新訳ダンテ『神曲 地獄編』『神曲 煉獄篇』『神曲 天国篇』。
原典に忠実かつ詳しい解説がついたこの労作から、今まで見えてこなかったダンテ像が浮かび上がります。
待望されたこの本の完結を記念し、訳者の原さんと、聞き手には能楽師の安田登さんをお招きしてトークイベントを開催いたします。
能楽師・ワキ方としてあらゆる活動をなさっている安田さんはあたらしい『神曲』をどう読まれたのか。そして原さんはどのように考え、新訳を世に問うたのか。
『神曲』世界への導入としてもぴったりのお話となることでしょう。
イタリアの生んだ最高の詩人ダンテが14世紀初めに著した『神曲』は「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3篇からなり、さらに各篇は33歌からなりますが、「地獄篇」冒頭に置かれた三篇の全体の序歌を加えれば、合計100歌となります。詩型は三行一連で全体では1万4233行におよび、文学、美術、現実の政治等に多大な影響を与えた、キリスト教文学の最高峰とされる叙事詩です。
主題は生身の存在であるダンテが、地獄、煉獄、天国の三界、すなわち彼岸の世界を遍歴した末に、ついには神との出会いを果たすというところにあり、歴史的事実を死後の世界に投影した詩を通じて、人類に正しい道を指し示そうとした作品です。
『神曲』には主だったものだけを挙げても、すでに山川丙三郎(岩波書店)、平川祐弘(河出書房)、寿岳文章(集英社)らによる邦訳がありますが、あるものは翻訳の底本が不分明であったり、訳文が現代の読者には難解すぎたり、文章の流れに重きを置きすぎるがために原典に忠実でなかったり、キリスト教世界を描くのに仏教用語を多用して違和感を与えたりと、それぞれに難点がある。これらを克服するために、本訳ではテクストの安定性や信頼性で評価の高いペトロツキ版(1968年刊)を訳出の軸として、原典に忠実でありながら、平明な表現を心がけました。加えて読者の便宜を考慮し、訳注は可能な限り、当該の見開き内に収めました。訳注、各歌解説には、世界的ダンテ学者として名高い故ジョルジョ・パドアンに師事した訳者、『神曲』研究の最先端の成果を盛り込んでいます。
ダンテ『神曲』の訳本の決定版です。
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2014/09/25 Thu -
原基晶×安田登 「あたらしいダンテがあらわれた」 『神曲』(全3冊・講談社学術文庫)新訳刊行記念
- 11/21 Thu 吉川公ニ×森真紀×住谷知厚
「伝える広報から伝わる広報へ 広報の心とは何か。」
『広報の心』(理工図書)刊行記念 - 11/22 Fri チョ・イェウン×三宅香帆
「新感覚ホラー小説を通じて見る、日韓の文学現在地」
『カクテル、ラブ、ゾンビ』(かんき出版)刊行記念 - 11/23 Sat 一穂ミチ×高瀬隼子
「これからの恋愛のかたち」
『恋とか愛とかやさしさなら』(小学館)
『新しい恋愛』(講談社)W刊行記念 - 11/24 Sun チョン・ジヘ×原田里美×内沼晋太郎
「好きなことを続けていく方法」
『私的な書店─たったひとりのための本屋─』(葉々社)刊行記念 - 11/25 Mon ソ・イジェ×原田いず×大田ステファニー歓人
「読むことと見ることの間で かつて映画を学んでいた日韓の小説家が語る、世界の切りとり方」
『0%に向かって』(左右社)刊行記念 - 11/28 Thu TaiTan×内沼晋太郎
「『人生を編集する』ってなんだろう」
「EDiT」2025年版手帳発売記念 - 11/29 Fri 金原ひとみ×小川哲×スケザネ
「文学は世界をひっくり返せるか」
新文芸誌『GOAT』(小学館)刊行記念 - 11/30 Sat パク・ヘウル×ファン・モガ×inch magazine
「新たなる韓国SFの世界」
『この星を離れた種族』(inch magazine)『地上適応困難症』W刊行記念 - 11/30 Sat 岡野八代×重田園江
「ちいさなケアのみつけ方 いま改めて考えるケアの倫理」 - 12/01 Sun 宮崎智之×高橋久美子
「美しいエッセイについて」
『平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版』(筑摩書房)重版記念 - 12/02 Mon 吉本ばなな×又吉直樹×バイク川崎バイク×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」
第七回公開収録 - 12/04 Wed 小池昌代×三角みづ紀×岡本啓
「わたしたちが放課後によみたい詩 」
『放課後によむ詩集』(理論社)刊行記念 - 12/05 Thu 和嶋慎治×志村つくね
「僕の作詞作法─バンド生活三十五年によせて」
『無情のスキャット 人間椅子・和嶋慎治自選詩集』
(百年舎)刊行記念 - 12/06 Fri
絵津鼓×大原扁理
「Wデビュー10周年記念 漫画家と作家が語る、お金と仕事とこれからのこと」
『IRUKA 3』(forbit)
『シン・ファイヤー』(百万年書房)W刊行記念 - 12/07 Sat 堀元見×水野太貴
「ゆる言語学ラジオ本大賞2024 発表会」 - 12/08 Sun 菊地成孔×相田冬二
「映画を奏でるということ」
『クチから出まかせ』(集英社)
『あなたがいるから』(Bleu et Rose)W刊行記念 - 12/09 Mon 横田増生×平山亜佐子「女と男の潜入取材(化け込み)語り尽くし!」『潜入取材、全手法 調査、記録、ファクトチェック、執筆に訴訟対策まで』(KADOKAWA)重版記念
- 12/10 Tue ー『編むことは力』翻訳刊行記念 ー
佐久間裕美子×super-KIKI
「ものづくり(糸・布・針)から考える持続可能な社会運動」 - 12/12 Thu 池上晴之×ムロケン×ウイリアム・ヘイムス「ザ・ラスト・ワルツ見聞録&ロビー・ロバートソンの実像」『ザ・バンド 来たるべきロック』(左右社)刊行記念
- 12/14 Sat きださおり×梨×松澤茂信×小野寺正人
「What shall we do here? この場所で何するナイト」 - 12/15 Sun 藤田雄介×武田清明×権藤智之
「建具談義 Vol.2:建具と構法・部品・流通」
『建具の手がかり』(学芸出版社)刊行記念 - 12/16 Mon 中川淳一郎×ヨッピー×山崎幸治「2024年『都道府県魅力度ランキング』最下位記念! SAGA語り」
- 12/21 Sat 豊﨑由美×広瀬大志
×小島日和×向坂くじら×張文經
×のもとしゅうへい×故永しほる
×小笠原鳥類×平川綾真智
「現代詩フェスティバル 詩の未来へ」
『カッコよくなきゃ、ポエムじゃない! 萌える現代詩入門』
(思潮社)刊行記念 - 01/09 Thu 鳥羽和久×古賀及子
「子どもと私の“観察”のしかた 」
『「学び」がわからなくなったときに読む本』(あさま社)『好きな食べ物がみつからない』(ポプラ社)W刊行記念 - 01/12 Sun 田中さとみ×藤原安紀子×山本浩貴×佐藤文香
「アニメの予告編を眺めるように/詩を書いている」
『sleeping cloth スリー ピング クロス』(左右社)刊行記念