フレデリック・ディーリアス(1862-1934)は、西洋音楽が近代から現代へ移行する時期に、イギリス音楽史の中に独特の存在感を示した孤高の作曲家。晩年には盲目と全身麻痺のために作曲できない状態にありましたが、若き音楽家エリック・フェンビーの献身的な協力により、白鳥の歌とも呼ぶべき珠玉の作品群を生み出します。
ディーリアス没後、フェンビーが著した回想録は、音楽文学の傑作とされ、マーラーやチャイコフスキーなどの伝記映画で知られるイギリスの名映画監督ケン・ラッセルの手で映像化もされています。
日本のイギリス音楽愛好家のあいだで長年出版が待望されていたこの回想録が、11月にアルテスパブリッシングより刊行されます。訳者は、これまでディーリアスの音楽を精力的に紹介してきたイギリス在住のヴァイオリニスト小町碧さん。小町さんによる刊行記念リサイタルも11/1(水)銀座・王子ホールで開催されます。
加えて、ワーナー・ミュージックからディーリアス作品によるコンピレーションCD『フレデリック・ディーリアスの音楽〜楽園への道』が10/25に発売。また、ナクソス・ジャパンからも小町さんがこれまでにリリースしたCDのディストリビューションが決定するなど、この「ディーリアス・プロジェクト」への賛同と協力が拡がりを見せています。
本トークイベントでは、11/1のリサイタルを目前にした小町さん、この「ディーリアス・プロジェクト」のプロデューサーである音楽評論家・林田直樹さん、そしてワーナーから発売されるCDの選曲と解説を担当した音楽ライターのオヤマダアツシさんの3名が、ディーリアスの音楽の魅力と謎、フェンビーの回想録の内容について、語り合う予定です。
※当日はCDの販売と、特別に『ソング・オブ・サマー 真実のディーリアス』(アルテスパブリッシング)を10冊限定で販売いたします
【出演者プロフィール】
小町碧(こまち・みどり)
ロンドン在住ヴァイオリニスト。12歳でチューリッヒ室内管弦楽団と共にデビュー。以来、国際的な活動を行っている。英国王立音楽院より音楽学士・修士課程を首席で卒業。英国と日本を拠点に、両国の音楽を国際的に紹介していく活動は、NHK、BBC Radio 3など、様々なメディアに紹介されている。研究テーマ「ディーリアスとゴーギャン」は日本経済新聞に特集記事が掲載され、2013年には、英国ディーリアス協会に表彰された。 https://www.midorikomachi.com/
林田直樹(はやしだ・なおき)
音楽ジャーナリスト・評論家。著書「ルネ・マルタン プロデュースの極意」(アルテスパブリッシング)、「クラシック新定番100人100曲」(アスキー新書)他。監修「葉加瀬太郎の情熱クラシック講座」(ローソンHMVエンタテインメント)。月刊「サライ」(小学館)に「今月の3枚」連載中。インターネットラジオ「カフェフィガロ」パーソナリティ、「OTTAVA」プレゼンター。1963年埼玉県生まれ。
オヤマダアツシ(おやまだ・あつし)
広告コピーライター、編集者などを経て音楽ライターへ。現在は主に音楽家のインタビュー記事やコンサートの曲目解説執筆を中心に、音楽講座やコンサート前の予習レクチャー(新日本フィルハーモニー交響楽団)における講師なども務める。著書に「ロシア音楽はじめてブック」(アルテスパブリッシング)ほか。1960年、茨城県生まれ。ディーリアス・ファン歴40年。
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2017/10/29 Sun -
小町碧×林田直樹×オヤマダアツシ
「真実のディーリアスを語る」
書籍『ソング・オブ・サマー』
CD『フレデリック・ディーリアスの音楽』リリース記念
- 10/07 Tue ワクサカソウヘイ×男性ブランコ平井まさあき
「旅ってなんだろう?」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)重版記念 - 10/08 Wed 田中俊行×三鹿灯
「呪物コレクター田中俊行の最新呪物とその奇妙な生活」
『呪物蒐集録 Ⅱ』
『ぼくと呪物の奇妙な生活 闇の契約編』(竹書房)W刊行記念 - 10/09 Thu 國友公司×室橋裕和
「一人旅の流儀」
『ワイルドサイド漂流記 歌舞伎町・西成・インド・その他の街』(文藝春秋)刊行記念 - 10/11 Sat 高妍(Gao Yan)×菅原慎一
「あと何回、満月を見られるだろう」
高妍 Gao Yan ドローイング展『滿月』
at BONUS TRACK GALLERY 2 開催記念 - 10/12 Sun 川添愛×スケザネ
「“パンチライン”の見つけ方/愛で方」
『パンチラインの言語学』(朝日新聞出版)刊行記念 - 10/13 Mon 坂口涼太郎×タケト×銀シャリ鰻和弘×バイク川崎バイク×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第16回公開収録 - 10/15 Wed 森見登美彦×照山朋代
「ちょっと変わった本をつくっているので制作風景をお届け&森見さんの最近の徒然」
『宝島』(ミモザブックス)刊行決定記念 - 10/17 Fri 浦出美緒×ヴィヴィアン佐藤
「“死”と“死の恐怖”とは何か」
『死ぬのが怖くてたまらない。だから、その正体が知りたかった。』(SBクリエイティブ)刊行記念 - 10/18 Sat 杉田俊介×頭木弘樹
「〈痛み〉を理解するための言葉」
『鬱病日記』(晶文社)
『痛いところから見えるもの』(文藝春秋)W刊行記念 - 10/19 Sun フィクショネス 文学の教室
『侍女の物語』を2ヶ月かけてじっくりと読む - 10/19 Sun 読書会
水上文さんと読む松浦理英子「今度は異性愛」 - 10/21 Tue 香山哲
「9/2サイン会・10/21トークイベント」
『スノードーム』(生きのびるブックス)刊行記念 - 10/25 Sat 鄭執×関根謙
「物語は変容する~中国東北マジックリアリズムの世界と青春文学」
『ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林』(アストラハウス)第11回日本翻訳大賞受賞記念 - 10/26 Sun 加藤泉×牧信太郎
「加藤泉の制作と生活ーー特集後記的雑談」
『美術手帖 2025年10号・特集「加藤泉」』(美術出版社)刊行記念 - 10/27 Mon 花田優一×小林邦宏×原カントくん
「旅するカルチャートーク『たびかるジャンクション』公開収録」 - 10/29 Wed 高橋國光×マンスーン×吉田棒一
「平成インターネットと令和文学」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)重版記念 - 10/30 Thu 志良堂正史×古田雄介
「小さな歴史を書くこと、読むこと」
『他人の手帳は「密」の味: 禁断の読書論』(小学館)刊行記念 - 10/31 Fri 宮部浩幸×加藤耕一
「リレーとしての建築を語る」
『リレーとしての建築 リノベーションの実践と思想』(学芸出版社)刊行記念 - 11/01 Sat 齋藤陽道×春日晴樹×天沼陽子×橋本一郎
「石神井ろう学校のハルとはるが語る、ろう者の世界。」
『つながりのことば学』(NHK出版)
『はるの空と風』(ジアース教育新社)W刊行記念 - 11/04 Tue 田中輝美×木下斉×日野昌暢
「"地方創生"を問い直す! 関係人口と稼ぐまちの理論家が語る、持続可能な地域モデルとは」
『関係人口の時代』(中央公論新社)刊行記念 - 11/07 Fri 俵万智×小川公代×スケザネ
「言葉が救いになるとき」
『ゆっくり歩く』(医学書院)刊行記念 - 11/10 Mon 中前結花×古賀史健
「書き手は“休まず、毎日書き続ける”しかないのか?」
『ミシンは触らないの』(hayaoki books)刊行記念 - 11/13 Thu 古谷敏×やくみつる
「“ウルトラマンになった男” 60年目の胸の内」
『60年目のスペシウム光線』(小学館)刊行記念 - 11/15 Sat 細馬宏通×ヤマダトモコ×宮本大人
「マンガはうたう 声にむずむずする身体」
『マンガはうたう』(青土社)刊行記念 - 11/18 Tue 栗原康×角幡唯介
「探検としてのアナキズム」
『アナキズムQ&A』(筑摩書房)『43歳頂点論』(新潮社)W刊行記念 - 11/22 Sat 高橋久美子×アフロ
「音と言葉の響き合うところ」
『いい音がする文章』(ダイヤモンド社)
『東京失格』(実業之日本社)W刊行記念 - 11/30 Sun ひろたあきら×みきちゃん(ぽるぽるふぁみりー)
「絵本つくっちゃった!」
『おとしちゃったぞう』(303BOOKS)刊行記念 - 12/20 Sat 第94回「読んでいいとも!ガイブンの輪
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オレたち外文リーガーの自信の1球と来年の隠し球 vol.14