
海外文学ファン待望! アメリカ文学の鬼才ドン・デリーロの傑作『ポイント・オメガ』が、都甲幸治さんの翻訳により水声社から刊行されました。
ミニマルで謎めいた物語展開のなかに時間や人間精神への哲学的探求を織りこんだ本作は、読者を静かに圧倒するとともに思索の海に投げ入れ、悠久の彼方へと思いを馳せずにはいられなくしてしまうでしょう。
ドン・デリーロはノーベル文学賞の有力候補として何度も名前をあげられる作家のひとり。ノーベル文学賞といえば、カズオ・イシグロの受賞に日本中が熱狂した記憶もまだまだ新しいところです。
水声社からは昨秋、『カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を読む』も刊行。代表作だけを集中砲火のごとく多角的に読み解くことで、イシグロが仕掛けた巧妙かつ深遠な狙いが明らかになりました。
イシグロとデリーロ。
かたやノーベル賞受賞者、かたやノーベル賞候補者。
このふたりの文学を闘わせたとき、いったい何が見えてくるのか?
登壇者は、『ポイント・オメガ』の訳者であり、世界文学を語らせたら右に出る者はない(?)、都甲幸治さん。
それを迎え撃つのは、イシグロの受賞後いち早く『カズオ・イシグロ入門』を上梓したイシグロ専門家の日吉信貴さん。
そして、好評の詩集『痛くないかもしれません。』に続いて、『失われたものたちの国で』を刊行したばかりの奇才詩人・深沢レナさんがレフェリー(?)をつとめます。
デリーロとイシグロの対決にはじまり、次回のノーベル文学賞の予想はもちろん、「村上春樹現象」も踏まえながら、これからの世界文学のゆくえを探ります。

【出演者プロフィール】
都甲幸治(とこう・こうじ)
翻訳家、早稲田大学教授。著書に『生き延びるための世界文学』(新潮社)、『読んで、訳して、語り合う。都甲幸治対談集』(立東舎)など、訳書にディアス『こうしてお前は彼女にフラれる』(新潮社)、デリーロ『ポイント・オメガ』(水声社)などがある。
日吉信貴(ひよし・のぶたか)
都留文科大学非常勤講師。著書に『カズオ・イシグロ入門』(立東舎)、『カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を読む』(共著、水声社)などがある。
深沢レナ(ふかざわ・れな)
詩人、文芸同人「プラトンとプランクトン」主宰。著書に『痛くないかもしれません。』(七月堂)、『失われたものたちの国で』(書肆侃侃房)などがある。
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2019/02/06 Wed -
都甲幸治×日吉信貴×深沢レナ
「ドン・デリーロvsカズオ・イシグロ ~本当にノーベル文学賞にふさわしいのはどっちだ!?~」
『ポイント・オメガ』(水声社)刊行記念
- 10/25 Sat 鄭執×関根謙
「物語は変容する~中国東北マジックリアリズムの世界と青春文学」
『ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林』(アストラハウス)第11回日本翻訳大賞受賞記念 - 10/26 Sun 加藤泉×牧信太郎
「加藤泉の制作と生活ーー特集後記的雑談」
『美術手帖 2025年10号・特集「加藤泉」』(美術出版社)刊行記念 - 10/27 Mon 花田優一×小林邦宏×原カントくん
「旅するカルチャートーク『たびかるジャンクション』公開収録」 - 10/29 Wed 高橋國光×マンスーン×吉田棒一
「平成インターネットと令和文学」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)重版記念 - 10/30 Thu 志良堂正史×古田雄介
「小さな歴史を書くこと、読むこと」
『他人の手帳は「密」の味: 禁断の読書論』(小学館)刊行記念 - 10/31 Fri 宮部浩幸×加藤耕一
「リレーとしての建築を語る」
『リレーとしての建築 リノベーションの実践と思想』(学芸出版社)刊行記念 - 11/01 Sat 齋藤陽道×春日晴樹×天沼陽子×橋本一郎
「石神井ろう学校のハルとはるが語る、ろう者の世界。」
『つながりのことば学』(NHK出版)
『はるの空と風』(ジアース教育新社)W刊行記念 - 11/03 Mon 竹端寛×ジェーン・スー
「ケアするってどういうこと?」
『福祉は誰のため?』(筑摩書房)
『介護未満の父に起きたこと』(新潮社)W刊行記念 - 11/04 Tue 田中輝美×木下斉×日野昌暢
「"地方創生"を問い直す! 関係人口と稼ぐまちの理論家が語る、持続可能な地域モデルとは」
『関係人口の時代』(中央公論新社)刊行記念 - 11/05 Wed 鳥羽和久×ジェーン・スー
「自分と他人の境界線、 そのあいまいさをどう扱う?」
『それがやさしさじゃ困る』(赤々舎)『介護未満の父に起きたこと』(新潮社)W刊行記念 - 11/06 Thu 唐仁原多里×柳智之×浅妻健司×千海博美×鈴木成一
「良い装画ってなんだろう?」
40周年記念展示『鈴木成一書店』開店記念 - 11/07 Fri 俵万智×小川公代×スケザネ
「言葉が救いになるとき」
『ゆっくり歩く』(医学書院)刊行記念 - 11/08 Sat ライセンス藤原一裕×フルーツポンチ村上健志×赤嶺総理×辻(ニッポンの社長)×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第17回公開収録 - 11/09 Sun ミラッキ×燃え殻
「ラジオと音楽ばかり聴いてきた」
『90年代J-POP なぜあの名曲は「2位」だったのか』(ホーム社)
『これはいつかのあなたとわたし』(新潮社)W刊行記念 - 11/10 Mon 中前結花×古賀史健
「書き手は“休まず、毎日書き続ける”しかないのか?」
『ミシンは触らないの』(hayaoki books)刊行記念 - 11/12 Wed 【参加無料】向坂くじら×吉田真一
「“セルフケア”は矛盾がはらんでいる?」
(『“わたしの暮らし”をノックすることば展 by マガジンハウス』関連企画) - 11/13 Thu 古谷敏×やくみつる
「“ウルトラマンになった男” 60年目の胸の内」
『60年目のスペシウム光線』(小学館)刊行記念 - 11/15 Sat 細馬宏通×ヤマダトモコ×宮本大人
「マンガはうたう 声にむずむずする身体」
『マンガはうたう』(青土社)刊行記念 - 11/16 Sun 尹雄大×安達茉莉子
「聞いて欲しいし、聞かせて欲しい。」
『「要するに」って言わないで』(亜紀書房)
『とりあえず話そう、お悩み相談の森』(エムディエヌコーポレーション)W刊行記念 - 11/17 Mon 絶対に終電を逃さない女×中井治郎
「体力が欲しい! ~虚弱側から見た世界」
『虚弱に生きる』(扶桑社)刊行記念 - 11/18 Tue 栗原康×角幡唯介
「探検としてのアナキズム」
『アナキズムQ&A』(筑摩書房)『43歳頂点論』(新潮社)W刊行記念 - 11/19 Wed 中村佑子×小林エリカ
ケアリングノーベンバー特別対談
「今の世界でケアを考えるってどういうこと?」 - 11/20 Thu 内藤正典×金井真紀
ケアリングノーベンバー特別対談
「移民と難民ーーあなたとわたしの境とケアのはなし」
(内藤正典 著『国境って何だろう? 14歳からの「移民」「難民」入門』刊行記念) - 11/21 Fri 祖父江慎×水戸部功×名久井直子×鈴木成一
「良い装丁ってなんだろう?」
40周年記念展示『鈴木成一書店』開店記念 - 11/22 Sat 高橋久美子×アフロ
「音と言葉の響き合うところ」
『いい音がする文章』(ダイヤモンド社)
『東京失格』(実業之日本社)W刊行記念 - 11/23 Sun ジェーン・スー×瀬戸麻実
「思ってたのとちがうけれど、これはこれで楽しい」
『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』(光文社)刊行記念 - 11/24 Mon 鞍田崇×熊井晃史
「『見守る側の創造性』を育む練習場としての公園や広場について」 - 11/30 Sun ひろたあきら×みきちゃん(ぽるぽるふぁみりー)
「絵本つくっちゃった!」
『おとしちゃったぞう』(303BOOKS)刊行記念 - 12/01 Mon 島本理生×鈴木涼美×原カントくん
「恋愛で全てを捨てられない私たちVol.2」 - 12/20 Sat 第94回「読んでいいとも!ガイブンの輪
年末特別企画
オレたち外文リーガーの自信の1球と来年の隠し球 vol.14