柴崎友香×小林エリカ×小林英治「過去の出来事をリアルに感じること」

新著『わたしがいなかった街で』（新潮社）を６月末に刊行した柴崎友香さん。大阪出身の柴崎さんが東京でもなじみ深い街という下北沢で、マンガ家・作家の小林エリカさんとトークショーを行ないます。2010年を舞台にした新作の中で、世田谷に住む30代後半の主人公の女性は、世界の紛争地のドキュメンタリーを見たり、第２次大戦中に世田谷に住んでいた作家の日記を読んだりと、かつて誰かが生きていた場所を自らの現在の生活に引き寄せて考えようとします。一方で小林エリカさんは、昨年出版された『親愛なるキティーたちへ』（リトルモア）で、父親の戦時中の日記と『アンネの日記』を携え、アンネ・フランクの生涯を遡った旅について綴りました。「わたしがいなかった」時代や場所を、現在を生きる私たちはどのように感じることができるのか？　想像力とリアリティをめぐる興味深いお話が聞けそうです。