句会やイベントをはじめ、さまざまな活動を通して俳句の可能性を追究する注目の俳人・堀本裕樹さんの初の句集『熊野曼陀羅』の発売記念イベントを開催します。紀州で生まれ育った堀本さんは中上健次に私淑しつつ、熊野を俳句に詠んでこられました。『熊野曼陀羅』に収録された302句にはどんな思いが込められているのでしょうか。聖地・熊野、中上健次の話などを交えながらお話を伺います。そして、お相手は、本書の帯文を書かれた中上紀さんです。中上さんも父・中上健次の故郷である熊野に幼いころから親しみ、小説やエッセイの作品にしてこられました。熊野の魅力を堀本さんの俳句を通して、お二人が語り合います。
【プロフィール】
堀本裕樹
1974年、和歌山県生まれ。俳人。國學院大學卒。在学中、國大俳句(師範・鎌田東二)に入会。19歳から作句を始める。出版社勤務、コピーライターを経て、俳句結社「河」に参加。3年間編集長を務めた後、退会。現在、「いるか句会」「たんぽぽ句会」主宰。「梓」同人。俳人協会会員。日本学校俳句研究会顧問。池袋コミュニティ・カレッジ講師。千野帽子プロデュースの公開句会「東京マッハ」に長嶋有、米光一成とともに参加。河賞、第26回角川春樹賞、第2回北斗賞等受賞。著書に『十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う』(カンゼン)がある。
中上紀
1971年、東京生まれ。作家。ハワイ大学芸術学部美術科卒業。文筆活動のほか、「熊野大学」にて夏期セミナーのコーディネーター、武蔵野大学日本文学文化学科、日本大学文理学部にて非常勤講師を務める。『彼女のプレンカ』ですばる文学賞受賞。『熊野物語』(平凡社)が織田作之助賞最終候補。「電話」(『新潮』2010年11月号掲載)が川端康成賞最終候補。中日新聞に「熊野 魂のゆりかご」を連載中。雑誌「スッカラ」に、はじめて詩の連載にチャレンジ中。主な著書に、『イラワジの赤い花』『彼女のプレンカ』『パラダイス』『悪霊』『夢の船旅 父中上健次と熊野』『いつか物語になるまで』『アジア熱』『水の宴』『シャーマンが歌う夜』『蒼の風景』『月花の旅人』『海の宮』など。最新刊は『熊野物語』。