世界最大のアフリカ・ケニアのダダーブ難民キャンプで、約2年半の間、難民が働く七輪製造の工場長などとして、ソマリア難民の支援に携わってきた黒岩さん。
そんな黒岩さんは、現在、ロシアとイランの間にある国、アゼルバイジャンで「専業主夫」を実践中。韓国人の妻、スージンさんと出会ったのは2005年。遠距離恋愛が始まり、2009年、遠距離のまま結婚し、そのまま、お互いのキャリアを重視し、遠距離のまま夫婦生活を送っていました。
そんな生活に終止符を打つため、今年2月から国連職員になったスージンさんに寄り添うことを決め、日々家事に奮闘中です。
「女性は家庭を守る」という固定観念が、働きたい女性を束縛するのと同様、「男は外で働くべし」という固定観念が、「ちょっと休みたい」「子どもと過ごしたい」と考える男性を束縛していないか?
男女平等が進んでいるといわれる欧米でも、海外駐在する妻に寄り添う「主夫」はまれ。産油国のアゼルバイジャンには、石油関連会社で働く欧米人が万単位で暮らしていますが、毎週木曜日の「主夫会」メンバーは6名のみ。
それでも、「主夫」になって夫婦・家族関係が円満になることも。
多国籍な「主夫会」のエピソードとともに、
持論「専業主夫こそ世界を救う!」を熱く語っていただきます。
▼プロフィール
黒岩揺光(くろいわ・ようこう)
1981年新潟県生まれ。兄姉より成績が悪く、友達がいないことへの劣等感から、13歳で東京や埼玉の競馬場や競艇場に新幹線で通い始める。15歳で単身米国へ留学するが、徹夜マージャンやカジノクルーズに通い詰め破産寸前になり、ギャンブルから身を遠ざけようとスウェーデンに留学。旧ユーゴスラビアを放浪中、難民に出会い、心機一転する。その後、オランダのユトレヒト大学大学院に進学。その間、タイのビルマ(ミャンマー)難民が通う学校に住み込む。帰国後、毎日新聞社勤務を経て、2010年から2012年末まで、アフリカ・ケニアのダダーブ難民キャンプの米国NGOに勤務。現在は、ロシアとイランの間にある国、アゼルバイジャンで国連職員の妻に寄り添う「専業主夫」を実践中。