中国の現代美術界を代表するアーティスト、アイ・ウェイウェイ(艾未未)。北京オリンピック国立競技場「鳥の巣」の共同設計や、2009年に森美術館で開催された日本初の展覧会「アイ・ウェイウェイ 何に因って?」(現在北米巡回中)で広く知られるようになった彼は、アート作品で注目を浴びる一方、四川大地震で起きた校舎倒壊と5千人以上の学童の死について市民と共に独自調査をしたり、政府や警察当局の批判や中国社会に関する発言を世界へ向けて積極的に発信し、活動家としての顔も知られる。
それら様々な海外メディアや公式サイト、ツイッターなどでのアイ・ウェイウェイ本人の発言を集めた箴言集『アイ・ウェイウェイ主義』(ブックエンド)は、昨年4月の彼の中国当局による逮捕・拘束を受けて、アメリカで緊急出版されたもの。その日本版の発売を記念して、これまでも数多くの美術やアーティストに関わる書籍の翻訳をてがける訳者の木下哲夫さんと、不可能性と交換を主軸とした行為や企てを路上などの公共空間で試みることで社会や歴史へ介入する作品を制作するアーティストの丹羽良徳さんをお迎えし、アーティストと私たちの生きる社会との関わりについて考える、トークイベントを開催します。
木下哲夫(きのした・てつお)
1950年生まれ。翻訳家。京都大学経済学部卒。訳書に、S・N・バーマン『画商デュヴィーンの優雅な商売』(筑摩書房、1990)T・シュヴァリエ『真珠の耳飾りの少女』(白水社、2000)A・ベイリー『フェルメール デルフトの眺望』(白水社、2002)、C・トムキンズ『マルセル・デュシャン』(みすず書房、2003)、D・ホックニー『秘密の知識』(青幻舎、2006)、ジョナス・メカス『ジョナス・メカス--ノート、対話、映画』(せりか書房、2012)など、美術書を中心に多数の翻訳を手がける。
丹羽良徳(にわ・よしのり)
1982年愛知県生まれ。東京を拠点に活動。多摩美術大学映像演劇学科卒業。不可能性と交換を主軸とした行為や企てを路上などの公共空間で試みることで、社会や歴史へ介入する作品を制作。東ベルリンの水たまりを西ベルリンに口で移しかえる《水たまりAを水たまりBに移しかえる》(2004)など肉体を酷使した不毛な交換行為に始まり、《デモ行進を逆走する》(2011)や《首相官邸前から富士山頂上までデモ行進する》(2012)など、自身の状況を転置することで眼に見える現実を解体し、「公共性」という幻想のシステムの彼岸を露出させる新たな物語を作り出す。近年は共産主義の歴史への興味から生まれた3部作《ルーマニアで社会主義者を胴上げする》(2010)、《モスクワのアパートメントでウラジーミル・レーニンを捜す》(2012)、《日本共産党にカール・マルクスを掲げるように提案する》(2013)など、移り行く国家や歴史の一端を往来するプロジェクトを展開。10月に23カ国語テキストを収録した作品集『公共性を再演する|作品の解説を23種類の言語に翻訳する』を刊行。森美術館で開催中の六本木クロッシング2013に参加中。
http://www.niwa-staff.org
小林英治(こばやし・えいじ)
1974年生まれ。編集者・ライター。STUDIOVOICE、.fatale『IMA』など各種媒体で映画・音楽・アート・文学関連の執筆、インタビューなどを行なう他、雑誌『DU』(ディスクユニオン)、書籍+DVD Open Reel Ensemble 『回典 En-Cyclepedia』(学研)の企画・編集などを手がける。
2013/12/12 Thu -
木下哲夫×丹羽良徳司会:小林英治 「アーティストの言葉、アーティストの行動」 『アイ・ウェイウェイ主義』(ブックエンド)発売記念
- 10/30 Wed 阿部幸大×柴田元幸
「柴田ゼミから学術論文へ──読む、訳す、論じる」
『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』(光文社)『英日バイリンガル 現代ゴシック小説の書き方』(研究社)W刊行記念 - 10/31 Thu 【ぼる塾】酒寄希望×田辺智加
「『田辺の和室』出張トーク」
『酒寄さんのぼる塾晴天!』(発行:ヨシモトブックス/発売:ワニブックス)刊行記念 - 11/01 Fri 井手康喬×松永光弘
「伝え方の考え方」
『伝え方図鑑』(SBクリエイティブ)刊行記念 - 11/03 Sun 川上康則×鴻上尚史
「正解のない問いを考える時代をどう生きるか」
『教師の流儀』(エンパワメント研究所)刊行記念 - 11/06 Wed 街裏ぴんく
「平成の出来事を全て目撃してきた男」
『虚史平成』(CDジャーナル)刊行記念 - 11/07 Thu 大平一枝×原田ひ香
「愛する定食屋を“書く”という仕事」
『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社)
『あさ酒』(祥伝社)W刊行記念 - 11/08 Fri さいきまこ×石田月美
「性被害から子どもを守るには」
『言えないことをしたのは誰?』(現代書館) - 11/09 Sat 永冨真梨×大和田俊之×高田漣
「あなたの知らないカントリー音楽の世界」
『カントリー・ミュージックの地殻変動──多様な物語り』(河出書房新社)刊行記念 - 11/10 Sun 田房永子×西井開「わたしとぼくの凶暴性と粘着性」 『女40代はおそろしい 夫より稼いでたら、家に居場所がなくなりました』(幻冬舎)刊行記念
- 11/13 Wed キニマンス塚本ニキ×ラブリーサマーちゃん
「世界をちょっとよくする? <ニキ・サマ>トークセッション」
『世界をちょっとよくするために知っておきたい英語100』(学研)刊行記念 - 11/14 Thu AK壱乃×坂田ミギー
「大人になって、ますます楽しい!オタ活の楽しみを語る会」
『交換日記がおわっても』(KADOKAWA)刊行記念 - 11/15 Fri ジェーン・スー×桜林直子
『過去の握力 未来の浮力』出版記念
「となりの雑談」トークイベント - 11/16 Sat 永井玲衣×惠愛由×井上花月
「記憶と記録がもたらすケア」by Candlelight - 11/18 Mon 青木彬× 白石正明
「無くなった右足から考えたケアとアートのこと」
『幻肢痛日記』(河出書房新社)刊行記念 - 11/19 Tue 仙波希望×卯城竜太×松田修
「広島、都市とアート、もしくは平和とスラムを問う」
『ありふれた〈平和都市〉の解体——広島をめぐる空間論的探求』(以文社)刊行記念 - 11/20 Wed 鈴木成一×寄藤文平×名久井直子「“良い装丁”ってなんだろう?」『【全5回】本屋B&B 超実践 装丁の学校 第二期』開校記念
- 11/21 Thu 吉川公ニ×森真紀×住谷知厚
「伝える広報から伝わる広報へ 広報の心とは何か。」
『広報の心』(理工図書)刊行記念 - 11/22 Fri チョ・イェウン×三宅香帆
「新感覚ホラー小説を通じて見る、日韓の文学現在地」
『カクテル、ラブ、ゾンビ』(かんき出版)刊行記念 - 11/23 Sat 一穂ミチ×高瀬隼子
「これからの恋愛のかたち」
『恋とか愛とかやさしさなら』(小学館)
『新しい恋愛』(講談社)W刊行記念 - 11/24 Sun チョン・ジヘ×原田里美×内沼晋太郎
「好きなことを続けていく方法」
『私的な書店ーたったひとりのための本屋ー』(葉々社)刊行記念 - 11/25 Mon ソ・イジェ×原田いず×大田ステファニー歓人
「読むことと見ることの間で かつて映画を学んでいた日韓の小説家が語る、世界の切りとり方」
『0パーセントに向かって』(左右社)刊行記念 - 11/29 Fri 金原ひとみ×小川哲×スケザネ「文学は世界をひっくり返せるか」新文芸誌『GOAT』(小学館)刊行記念
- 12/02 Mon 吉本ばなな×又吉直樹×バイク川崎バイク×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」
第七回公開収録 - 12/05 Thu 和嶋慎治×志村つくね「僕の作詞作法——バンド生活三十五年によせて」『無情のスキャット 人間椅子・和嶋慎治自選詩集』(百年舎)刊行記念
- 12/14 Sat きださおり×梨×松澤茂信×小野寺正人 「What shall we do here? この場所で何するナイト」
- 12/21 Sat 豊﨑由美×広瀬大志
×小島日和×向坂くじら×張文經
×のもとしゅうへい×故永しほる
×小笠原鳥類×平川綾真智
「現代詩フェスティバル 詩の未来へ」
『カッコよくなきゃ、ポエムじゃない!萌える現代詩入門』
(思潮社)刊行記念