建築家・黒川紀章は、未来の予言者だった――。
えっ!? なんのこと? いまさら、そう言われても、ちょっと意味不明ですよね。
黒川紀章と言えば、晩年の選挙出馬時の派手なパフォーマンスから、多くの人に、奇抜な面白おじさんというイメージだけを残して2007年にこの世を去りました。
でも、それはメディアに登場することが好きだった鬼才・黒川紀章のひとつの顔でしかありません。
実際の黒川氏は、前衛建築家として、1970年代から情報化社会のノマド的働き方や、狭小カプセル住宅などを提案し、情報武装した「個人」が未来をどう生き抜くかを予見した先駆的な思想家でもあったのです。
数多くの本を出版したにもかかわらず、毀誉褒貶が激しかった黒川氏の人生には謎が多く、晩年の唐突な行動も重なって、あまり本格的に語られることがありませんでした。
そこで今回、黒川氏に関する初の本格的評伝『メディア・モンスター 誰が「黒川紀章」を殺したのか?』(草思社)および『中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟』(青月社)の刊行を記念し、著者でジャーナリストの曲沼美恵さんと、黒川氏のノマド論にいち早く注目してきたジャーナリストの佐々木俊尚さんによるトークイベントを開催。謎の多かった天才建築家の足跡をたどりながら、これからの働き方と暮らし方について、縦横無尽に語り合ってもらいます。
ゲストには、2015年10月、クラウド・ファンディングによりビジュアルファンブック『中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟』の刊行を実現させた、中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト代表の前田達之さんを迎え、半世紀近くを経て21世紀に根付いた素敵なカプセル・ライフの魅力にも迫りますのでお楽しみに!
【出演者プロフィール】
佐々木俊尚(ささき・としなお)
ジャーナリスト。1961年兵庫県生まれ。毎日新聞社、アスキーを経て、フリージャーナリストとして活躍。公式サイトでメールマガジン配信中。著書に『21世紀の自由論』『レイヤー化する世界』(いずれもNHK出版新書)、『キュレーションの時代』(ちくま新書)、『家めしこそ、最高のごちそうである。』(マガジンハウス)など。
公式サイト http://www.pressa.jp/
曲沼美恵(まがぬま・みえ)
1970年福島県生まれ。福島大学卒業後、1993年日本経済新聞社入社。記者として東京都の行政や雇用問題、教育問題、脳死臓器移植問題等の取材に携わる。2002年からフリーランスとなり、経営誌、ネット媒体にて企業経営や人材マネジメントに関する記事、人物インタビューを中心に執筆。著書に『ニート―—フリーターでもなく失業者でもなく』(共著、幻冬舎)がある。本書は、著者初の書き下ろし作品となる。
(ゲスト)
中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト
中銀カプセルタワービルの保存・再生を求めて管理組合、管理会社、オーナーと交渉を続け、リノベーションも行っている任意団体。カプセルを借りたい・買いたい人とカプセルオーナーとをマッチングする「カプセルバンク」を展開中。代表の前田達之氏は、中銀カプセルタワービル管理組合法人の監事を兼任している。2014年発足。
公式サイト : http://www.nakagincapsuletower.com/
Facebook : https://www.facebook.com/NakaginCapsuleTower
※イベントチケットの予約・購入に関するご案内はこちら。
2016/01/13 Wed -
佐々木俊尚×曲沼美恵
「『動くひと=ノマド再考』鬼才・黒川紀章の予言から21世紀的カプセル・ライフを考える」
『メディア・モンスター』(草思社)『中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟』(青月社)刊行記念
- 04/18 Thu 戸谷洋志×品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山)
「“本当に生まれてこなければよかった?”──親ガチャと反出生主義をめぐって」
『親ガチャの哲学』(新潮社)刊行記念 - 04/19 Fri 春山慶彦×稲葉俊郎
「自然は最高の教室!こどもの感性・身体性を高める教育とは」
『こどもを野に放て!AI時代に活きる知性の育て方』(集英社)刊行記念 - 04/20 Sat 豊﨑由美×マライ・メントライン×神島大輔
第87回「読んでいいとも! ガイブンの輪」 - 04/21 Sun フィクショネス 文学の教室
「エーリヒ・ケストナー」を
3ヶ月かけてじっくりと読む - 04/23 Tue 室橋裕和×佐野亨
「街を歩いて見えてきたもの 新大久保と横浜」
『ルポ新大久保 移民最前線都市を歩く』(KADOKAWA)刊行記念 - 04/24 Wed 秋草俊一郎×戸塚学×阿部公彦
「国語教科書の潜在力――これからの文学教育」
『教科書の中の世界文学 消えた作品・残った作品25選』(三省堂)
『文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために』(集英社)W刊行記念 - 04/25 Thu 村瀬秀信×池松舞
「阪神タイガース二大奇書対談~短歌を詠んだら日本一となって、老人監督の謎が明らかになった」
『虎の血』(集英社)『野球短歌』(ナナロク社)W刊行記念 - 04/26 Fri 桜林直子×星野概念
「【連続対談シリーズ】 つまり、“生きづらい”ってなんなのさ vol.1 〜精神科医からはどう見えてるか教えてよ〜」 - 04/27 Sat 柴田紗希
「柴田紗希のたびものがたり“anything is goods”」 - 04/28 Sun 山階基×古賀及子
「暮らしをまなざす言葉」
『夜を着こなせたなら』(短歌研究社)刊行記念 - 05/01 Wed 太田省一×水道橋博士
「”いいとも!”とは何だったのか?」
『「笑っていいとも!」とその時代』(集英社)刊行記念 - 05/02 Thu 藤井青銅×石井玄
「”面白い企画”はどのように生まれるのか」
『トークの教室』4刷&「玄石」設立W記念 - 05/03 Fri なかしましほ × omo!
「辛くない韓国 私が大好きなお店と人たち」
『なかしましほ ソウルのおいしいごはんとおやつ』(KADOKAWA)刊行記念 - 05/06 Mon 上岡陽江×信田さよ子
「生きのびてくれて、ありがとう!」
『増補新版 生きのびるための犯罪(みち)』(新曜社)刊行記念 - 05/08 Wed 飯田朔×小山美砂
「“自分軸の人生”から“おりない”ために」
『「おりる」思想 無駄にしんどい世の中だから』(集英社)刊行記念 - 05/09 Thu 黒木あるじ×天野純希
「ドロップキックと武士(もののふ)と」
『破壊屋 プロレス仕舞伝』『もろびとの空 三木城合戦記』(集英社)W刊行記念 - 05/11 Sat 塩谷舞×岡本真帆
「書いて生きていくための創作術」
『小さな声の向こうに』(文藝春秋)
『あかるい花束』(ナナロク社) W刊行記念 - 05/11 Sat 崔盛旭×岡本敦史
「見える歴史と、見えない歴史を繋ぐために」
『韓国映画から見る、激動の韓国近現代史』(書肆侃侃房)刊行記念 - 05/13 Mon 白根智彦×吉澤清太×片寄雄太
「あなたが(意外と)知らないハンバーガーの世界」
『ハンバーガーとは何か?』(グラフィック社)刊行記念 - 05/19 Sun Sundayカミデ×奇妙礼太郎
「QUESTIONS」
question3刊行記念トークショー - 05/22 Wed 丸山幸子×田代親世
「韓流取材歴25年の猛者たちが語る〜過去、今、未来」
『韓流前夜』(東京ニュース通信社)刊行記念 - 06/01 Sat 南信長×トミヤマユキコ
「あのキャラはなぜ〈メガネ/デブ/ブサイク〉なのか?」
『メガネとデブキャラの漫画史』(左右社)刊行記念