月や天体を道しるべに森羅万象の世界を知っていくプロジェクトとして、写真家の赤阪友昭さんとミュージシャンの小島ケイタニーラブさんをお招きし、隔月で開催しているお話会。
これまでに山形の月山に始まり、島根(出雲)の星の神様、京都の祇園祭など、人間と自然、信仰との関わりを、赤阪さんの写真やお話や小島さんの歌でお届けしてきました。
9回目の今回は、「祈り」がテーマです。
以下、お話の導入です。
初めてのご参加でも聴きやすいお話ですので、どうぞお誘い合わせの上お気軽にご参加ください。
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ここ2ヶ月の間に二つのフィールドワークの旅をしました。
ひとつは、11月に島根県松 江市の佐太神社で行われた神等去出神事。旧暦10月に出雲に集う神々を祀る神在祭のク ロージングであるこの神事は、陰陽五行思想に沿ってみれば陰の極から陽の季節への転換 を司る大切な儀礼となります。
そして、ふたつめは12月に宮崎県西都市の銀鏡神社で執 り行われた銀鏡神楽です。イノシシの生首を奉納し、星の神々の降臨を請う舞が一晩中徹 夜で続きます。今回は、この二つのフィールドワークから見えてきた「祈りの形と力」に ついてお話をしてみたいと思います。それはまるであの <フォース> の実践の場と云っ てもいいかもしれません。
祈りは、ある意味で呪術です。その形式あるいは技を極めながらも心の純粋性を保つこと ではじめて成立するものだと言えるでしょう。人間ですから、いろんな心を持っていま す。畏れや慢心は常のことです。それでも、ある一瞬、究極の自分に集中することで自ら の中に存在する宇宙と繋がることもあります。この二つの祭祀儀礼に関わる人々にとって 最も大切なことは、宇宙と繋がることでこの星に生きるあらゆる命を調和に導くこと、そ れだけです。そのためにはあらゆる謀(はかりごと)を手放して、究極の純粋性の中で行 う必要があります。そこでは、<フォース> が実践されているのです。日本には <祈り > という形式において究極の純粋性が未だ存在しています。今回の旅は、そのことを深 く再認識させてくれました。今月のあ。わ。の月ではそんな二つのフィールドワークで見 てきたことを少し詳しく分かち合いたいと考えています。ぜひご参加ください。
銀鏡神楽にちなんだ振る舞い酒をご用意しております。お楽しみに。
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【プロフィール】
・赤阪友昭(あかさかともあき)
1963年大阪生まれ。写真家。雑誌『Switch』や『Coyote』などに写真・文章を寄稿。北米海岸の先住民族と過ごした時間を一冊にまとめた写真集『The Myth -神話の風景から-』がある。現在は、山に残された原初の信仰、縄文文化や祭祀儀礼を取材。また、福島県立博物館のプロジェクトに関わり、南相馬を拠点に被災地の撮影を続けている。
http://www.akasakatomoaki.net
・小島ケイターニーラブ(こじまけいたにーらぶ)
1980年生まれ。ミュージシャン。2009年、バンド「ANIMA」としてデビュー。
文学性の高い歌詞を特徴とし、朗読や舞台とのコラボレーションも多数。
2011年より、朗読劇『銀河鉄道の夜』 (作家・古川日出男、詩人・管啓次郎、翻訳家・柴田元幸、小島ケイタニーラブ) としての活動を開始し、翌12年には朗読劇の主題歌「フォークダンス」を収録する弾き語り作品『小島敬太』(WEATHER/HEADZ)を発表。
2013年には、東京芸術劇場での〈リミニ・プロトコル〉日本公演のサウンドデザインをゴンドウトモヒコ(pupa)と共に担当するなど活動の幅を広げている。2014年からRainy Day Bookstore & Cafe にて初の定期イベント「ラブナイト」を開始する。
http://www.keitaney.com
「あ。わ。の月」プロジェクト
月をキーワードとして、森羅万象の世界へ足を踏み入れようというプロジェクトです。「あ」は「はじまり」、「わ」は「おわり」のこと。「月」を知ることは命の「はじまり」と「おわり」と「はじまり」を知ることです。
※イベントチケットの予約・購入に関するご案内はこちら。
2016/01/25 Mon -
赤阪友昭×小島ケイタニーラブ
「 フォースの実践
〜祈りの形とその力 〜
ー月を巡る旅のお話 vol.09」
- 01/16 Thu Saku Yanagawa×RAM RIDER「どうなる、アメリカ? 最新ニュース&ポップカルチャー現地報告」『どうなってるの、アメリカ!』(大和書房)刊行記念
- 01/17 Fri 鈴木奈津美×嶋浩一郎「内向型さんのための、新しい”あたりまえ”をつくるには?」
- 01/18 Sat 鈴木啓之×児玉恵美
「中東の日常を私たちの生活のなかで考える
:パレスチナ/イスラエル、レバノン、日本」
『パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章』
『イスラエルvs.ユダヤ人【増補新版〈ガザ以後〉】』(明石書店)W刊行記念 - 01/19 Sun フィクショネス 文学の教室
『別れを告げない』『少年が来る』を
3ヶ月かけてじっくりと読む - 01/19 Sun 吉田まゆみ×しまおまほ
「アイドルを探せの秘密を探せ! ~吉田まゆみ作品で育ったわたしたち~」
『総特集 吉田まゆみ』
『傑作集 夏の妹』(河出書房新社)W刊行記念 - 01/20 Mon 銀シャリ橋本直×NMB48安部若菜×しずるKAƵMA×GAG安田ファニー×ファビアン×ピストジャム「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)第九回公開収録
- 01/21 Tue スージー鈴木 ×柴那典 × 礒﨑誠二 ×博報堂DYグループ コンテンツビジネスラボ「データで読み解く“音楽ヒット”」『令和ヒットの方程式』(祥伝社)刊行記念
- 01/22 Wed 松田ようこ×ピーター・バラカン「ビートルズのそばにいる日常」『マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説』(シンコーミュージック・エンタテイメント)刊行記念
- 01/23 Thu 魚返明未×井上銘「ジャズトーク&ライブ at B&B」『ジャズ深掘りトーク・セッション』(大修館書店)刊行記念
- 01/24 Fri 竹中直人×伊東友香×原カントくん
「どうしよう…どうしたらいい…どうしようもないか…な… 」
『なんだか今日もダメみたい』(筑摩書房)刊行記念 - 01/25 Sat 杉田俊介×小山内園子×すんみ
「新しい男子論がフェミニズムに応答する in 韓国&日本」
『韓国、男子──その困難さの感情史』(みすず書房)刊行記念 - 01/26 Sun なかじ×minokamo「麹とみそ BAR 〜日本の発酵食文化をかたろう」『麹づくりと発酵しごと』(農文協)『みそ味じゃないみそレシピ』(池田書店)W刊行記念
- 01/27 Mon 西加奈子×一穂ミチ「愛について、いま書きたいこと」 新文芸誌『GOAT』重版記念
- 01/29 Wed 桜庭一樹×斧田小夜×大木芙沙子「歴史、テック、そしてSF:下町SFの魅力と可能性」『トウキョウ下町SFアンソロジー』(発行:Kaguya Books/発売:社会評論社)刊行記念
- 01/31 Fri 高田怜央×永井玲衣
朗読会「この詩がうれしい」 - 02/01 Sat 市川紘司×連勇太朗
「不確かな世界/時代を生き抜くための39の言葉(ツール)」
『建築をあたらしくする言葉』(TOTO出版)刊行記念 - 02/01 Sat 【TALK EVENT & LIVE】
LOLOET×ジェレミー・ベンケムン
「今日、どんな音楽を聞く?
─音楽と言葉と生活と─」 - 02/02 Sun 梨×株式会社 闇「梨×闇という怪異を解く、大質問会」 ——『つねにすでに』(ひろのぶと株式会社)刊行記念
- 02/03 Mon 里見龍樹×奥野克巳「人類学の“現在地”」『入門講義 現代人類学の冒険』(平凡社)刊行記念
- 02/04 Tue 東直子×伊藤康「日々の言葉を書きとめる」『母の友』(福音館書店)さよなら記念
- 02/05 Wed 海猫沢めろん×街裏ぴんく「読書未遂」 『海猫沢めろん随筆傑作選 生活』(河出書房新社)『虚史平成』(CDジャーナル)W刊行記念
- 02/07 Fri けんご×齋藤明里×スケザネ
「ブックインフルエンサー集合!
動画で本を紹介する秘訣を大公開
&三人によるビブリオバトル」 - 02/08 Sat 柚木麻子×吉田恵里香
「私たちは日本のドラマによって作られてきた」
『柚木麻子のドラマななめ読み!』(フィルムアート社)刊行記念 - 02/08 Sat 早尾貴紀×松下新土「ガザの問いにどう応えるか」『ガザの光』(明石書店)刊行記念
- 02/09 Sun 桜林直子×武田砂鉄
「【連続対談シリーズ】 つまり、“生きづらい”ってなんなのさ 最終回 〜書く&聞くプロからはどう見えているのか教えてよ〜」 - 02/10 Mon 森達也×安田浩一
「集団心理はアイデンティティを放棄させるか?」
『九月はもっとも残酷な月』(ミツイパブリッシング)刊行記念 - 02/12 Wed 国分チエミ×鈴木成一×井上奈奈
「星に絵本を繋ぎ、生まれた絵本」
『空のまにまに』(KISSA BOOKS)刊行記念 - 02/14 Fri トミヤマユキコ×瀧波ユカリ
「当たり前が解体される予感」
『異性愛という悲劇』(太田出版)刊行記念 - 02/15 Sat カツセマサヒコ
「『傷と雨傘』(マガジンハウス)刊行記念
トーク&サイン会」 - 02/15 Sat 阿部大樹×たられば
「日記と随筆とSNSと精神科医と犬」
『now loading』(作品社)刊行記念 - 02/23 Sun あきやあさみ×竹村優子「ファッションと人生〜制服化で“なりたい自分”を実現する方法」
- 03/06 Thu 和田靜香×小川淳也×大島新「あれから日本はどうなった? 」『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』(朝日新聞出版)刊行記念