井上荒野さんの『ほろびぬ姫』が文庫化となって発売されました。
幸福な結婚生活を送っていると感じていた主人公・みさきの前に、ある嵐の日、行方不明だった弟を連れて来た夫。瓜二つのふたり=「あなた」を前に混乱するみさきに対して、夫はさらなる告白を重ねる。———「僕はもうすぐ死ぬんだ」。
そして、衰弱していく兄(=あなた)になりかわるように、弟(=あなた)はその存在感を徐々に増していき……。
本書は、女が男を愛するとき、取り替え不可能なもの、確かなものとは何か。翻弄しようとするものたちに挑んだ、サスペンスとたくらみに満ちたハードな愛の物語です。
今回B&Bでは、『ほろびぬ姫』文庫化を記念してトークイベントを開催します。
お相手にお迎えするのは、作家の角田光代さん。
角田さんが2013年に発表した小説に、『私のなかの彼女』があります。(文庫版は2016年4月より発売中)
知識も教養もありセンスも良いひとつ年上の恋人を持つ主人公・和歌にとって、彼は「開けるたび未知の世界が拡張していく扉」のような存在だった。しかしある日、実家にある蔵で祖母が書いたと思われる本を見つけた和歌は、それを機に自らも小説を書き上げ、作家としての道を歩み始める。しかし、仙太郎との関係は次第にねじれてゆき……。
本書は、恋人の抑圧、母の呪詛、仕事の壁、書くということ。すべてに抗いもがきながら、自分の道を踏み出す「彼女」と「私」の物語です。
おふたりには、『ほろびぬ姫』についてはもちろんのこと、お互いの作品について、さらに、この物語の大きなテーマでもある「男女関係」や「依存心(共依存)」についてなど、広く伺っていきたいと思います。
普段から親交のあるお二人。
作家としての表情、女性としての表情、妻としての表情……、さまざまな素顔が伺える2時間になることでしょう。
どうぞお楽しみに。
イベントのご予約はこちらから!
2016/06/10 Fri -
井上荒野×角田光代
「「わたし」が「あなた」に依存したとき、「わたし」が求めるものについて」
『ほろびぬ姫』文庫化記念
- 04/03 Thu 木村祥一郎×藤原隆充
「遠まわりをした老舗家業の働き方」
『ちいさな会社のおおらかな経営』(主婦の友社)刊行記念 - 04/04 Fri 北村浩子×マライ・メントライン
「“日本語は難しい”と日本人は言うけれど? 」
『日本語教師、外国人に日本語を学ぶ』(小学館)刊行記念 - 04/05 Sat 清田隆之×大島育宙「正しさの一歩外で考える、「俺たち」と「恋愛」の現在地」『戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ』(太田出版)刊行記念
- 04/06 Sun 栗田隆子×武田砂鉄「「働けない人」と「働けた人」で考える──わたしたちの社会と労働のいびつな関係」『「働けない」をとことん考えてみた。』(平凡社)刊行記念
- 04/07 Mon 藤原ヒロシ×皆川壮一郎×嶋浩一郎
「無駄と余白と奥行きと」 - 04/09 Wed 藤澤ゆき×石田真澄×野村由芽
「手を動かしながら生きていく」
『わたしを編む つくる力を、手のうちに YUKI FUJISAWA制作日記』刊行記念 - 04/10 Thu 藤津亮太×前島賢
「頼まれなくたって、語ってやる!」
『富野由悠季論』(筑摩書房)刊行記念 - 04/11 Fri 宮崎晃吉×川口瞬×内沼晋太郎
「これからの小さな出版と、本の届け方」
『最小文化複合施設』(HAGISO)出版記念 - 04/12 Sat きださおり× 明円卓 × 藤井颯太郎
「What shall we do here? この場所で何するナイト」 - 04/13 Sun 安達茉莉子×長島有里枝
「リアルライフでフェミニズムを生きるわたしたち」
『あなたのフェミはどこから?』(平凡社)刊行記念 - 04/15 Tue 西寺郷太×高橋芳朗「J-POP丸語り」『J-POP丸かじり』(ソウ・スウィート・パブリッシング)刊行記念
- 04/17 Thu ゲッツ板谷×新保信長×原カントくん
「自分のことってどう書けばいいのか? 」
『ともだち』(徳間書店)刊行記念 - 04/18 Fri 土佐有明×石川浩司×蔦木俊二
「イカ天とバンドを続けることとあの頃の話」
『イカ天とバンドブーム論』(DU BOOKS)刊行記念 - 04/20 Sun フィクショネス 文学の教室
『金閣寺』『美しい星』を
3ヶ月かけてじっくりと読む - 04/20 Sun 金川晋吾×柴崎友香×小田原のどか
「80年目、爆心地・長崎の写真と言葉」
『祈り/長崎』(書肆九十九)刊行記念 - 04/21 Mon 甲谷 一×佐藤浩二
「プロデザイナーが考える
“ロゴデザイン”のちょっと深い裏話」
『カンタンでちょっぴり深いロゴづくり』
(エムディエヌコーポレーション)刊行記念 - 04/23 Wed 鈴木涼美×紗倉まな×原カントくん
「動物になりきれない、愛しい人間たちの“欲望”」
『ノー・アニマルズ』(ホーム社)刊行記念 - 04/25 Fri とれたてクラブ×ゆっきゅん×潟見陽「こういう物語をずっと待ってた」『なかよしビッチ生活』(エトセトラブックス)刊行記念
- 04/26 Sat 少年アヤ×なま×野口理恵
「なにでもないわたしでいられますように」
『わたくしがYES』『USO 6』『生きる力が湧いてくる』トリプル刊行記念 - 04/30 Wed 古舘佑太郎×又吉直樹
「旅と文」
『カトマンズに飛ばされて 旅嫌いな僕のアジア10カ国激闘日記』(幻冬舎)刊行記念