今日の精神医療の場では、フロイトが提唱した「精神分析」の方法は、古典としての重要性はあるものの、現代性を失ったものであるとみなされています。
そんな中、精神分析家である十川幸司さんは旺盛に著作を発表しながらも臨床の場での精神分析治療を実践しています。
その十川さんが、構想7年をかけてフロイトの歩みに迫り、今年9月にみすず書房より刊行されたのが『フロイディアン・ステップ 分析家の誕生』です。
本作は現代の臨床の場を踏まえながらフロイトの精神分析理論が持つ普遍的なエッセンスを見出す、フロイト論の決定版です。
ゲストには十川さんと同じく精神分析家であり、著作『露出せよ、と現代文明は言う』でラカン派精神分析の可能性を切り拓いた、京都大学人文研究所の立木康介さんをお招きします。
日本ではごく少数しか存在しない精神分析家であるお二人に、現代における精神分析の理論と実践の可能性について、そして「世界最高の恋愛の専門家」でもあったフロイトの理論から見た、愛と享楽についてお話いただきます。
ぜひご参加ください!
【出演者プロフィール】
十川幸司(とがわ・こうじ)
精神分析家・精神科医。1959年、香川県生まれ。山口大学医学部卒。自治医科大学精神科、プレモントレ精神科病院勤務、パリ第8大学、EHESS(高等社会学院)で精神分析、哲学を専攻。帰国後、茨城県立友部病院医長を経て、1999年より個人開業。著書に『精神分析への抵抗』(青土社)、『来るべき精神分析のプログラム』(講談社)ほか。主な訳書にフロイト『メタサイコロジー論』(講談社学術文庫)、ラプランシュ『精神分析における生と死』(共訳、金剛出版)ほか。
立木康介(ついき・こうすけ)
精神分析家・京都大学人文科学研究所准教授。1968年、神奈川県生まれ。博士(パリ第8大学、精神分析)。主な著書に『狂気の愛、狂女への愛、狂気のなかの愛』(水声社)、『露出せよ、と現代文明は言う』(河出書房新社)ほか。主な訳書にトニ・ネグリ『芸術とマルチチュード』(共訳、月曜社)ほか。
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