現在、アーツ前橋にて、美術展「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」が開催されています(2020年1月13日まで)。
https://www.artsmaebashi.jp/?p=13991
本展覧会は、市民運動、信仰、自然、ジェンダー、移民・難民、障害といったテーマを取り上げ、現代における境界や断絶を見つめ直そうとするものです。
いま「他者」と生きるとはどういうことなのか。その問いに対してアートに何ができるのか。
31組アーティストの作品・プロジェクトを通して、アートに託された役割を探っていきます。
このたび本美術展開催と、コンセプトブック刊行(左右社)を記念して、トークイベントを行います。
ゲストは、白川昌生さん、高山明さん、住友文彦さん。
昨今のアートをめぐる状況は、その最前線に身を投じている3人の目にはどのように映っているのでしょうか?
・福祉・医療、政治、人権といった観点も含め、アートは社会とどのように接続していけるのか
・「表現の生態系」でも取り上げられた「あかつきの村」(精神疾患を患った難民の方を保護する施設)のこと
・アーツ前橋ほかの美術館、アーティストの取り組みについて
・あいちトリエンナーレを含め、アートにおける公共性とは
・表現の自由とは
上記のテーマをはじめ、ここでしか聞けない貴重なお話が展開されるはず。
来たる2020年に向けて、アートについて正面から考えみませんか?
【出演者プロフィール】
白川昌生(しらかわ・よしお)
1948年北九州市戸畑生まれ。1981年国立デッセルドルフ美術大学卒業(マイスター)。美術作家。前橋市立工科大学非常勤講師。国内国外で個展、美術展多数。2014年アーツ前橋個展。2016年愛知トリエンナーレ。2019年愛知トリエンナーレ。主な著書『日本のダダ 1920-1970』(1988)、『美術、市場、地域通貨をめぐって』(2000)、『美術館、動物園、精神科施設』(2010)、『贈与としての美術』(2014)、『芸術と労働』共著(2018)、『美術、神話、総合芸術』(2019)いずれも水声社。
住友文彦(すみとも・ふみひこ)
アーツ前橋館長。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科准教授。これまで東京都現代美術館などに勤務。オーストラリアでおこなわれた「Rapt!:20 comteporary artists from Japan」展(2006年)、中国を巡回した「美麗新世界」展(2007年)、メディアシティソウル2010(ソウル市美術館)、あいちトリエンナーレ2013などの共同キュレーターをつとめる。
高山明(たかやま・あきら)
1969年生まれ。2002年、演劇ユニットPort B(ポルト・ビー)を結成。実際の都市を使ったインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験プロジェクトなど、現実の都市や社会に介入する活動を世界各地で展開している。近年では、美術、観光、文学、建築、都市リサーチといった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想・思考によって様々なジャンルでの可能性の開拓に取り組んでいる。
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