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詳細につきましてはページ下部をご確認ください。
最新ブラックホール理論から空想した「Black Hole Recorder(ブラックホール蓄音機)」を徹底解説。
「月の質量に相当する物体を約0.1mmに圧縮して生成する人工ブラックホールに、約10の52乗GBのデータを記録できる」という設定のこのプロトタイプがどのようにデザインされたかを紐解きます。
また、これをデザインした「Useless Prototyping Studio(役に立たないプロトタイプ工房)」の活動を紹介しながら、「役に立たない科学」が遠い未来を変えてしまう可能性について、科学者とクリエイターのディスカッションをお届けします。
参加無料ですので、ぜひご参加ください!
< Black Hole Recorder とは>
Black Hole Recorderは、ブラックホールの内部にどのように情報が蓄えられるのかという研究が、遠い未来の大容量情報ストレージを実現するかもしれない、というひとつの可能性を空想したプロトタイプです。このデバイスは、ブラックホールの時空の曲がりを模したホーンから音声を集音して、人工ブラックホールに録音・再生する機能を持っており、架空のブラックホール工学によってデザインされています。
<Useless Prototyping Studioとは>
科学と世界の新しい関係づくりを目的に、一見役に立たないけれど人の心をインスパイアするプロトタイプをつくるデザインスタジオです。昨年発足した本スタジオは、科学者の「未知への好奇心」から導き出された科学的理論・仮説をもとに、それらが未来を一変させる可能性を空想して、プロトタイプとして具現化するという、《仮説》《空想》《具現》の3ステップで、科学が持つ未来へのポテンシャルを可視化します。
そんなUseless Prototyping Studio から今年3月に第1弾として発表されたのが、「Black Hole Recorder」です。ブラックホールの内部にどのように情報が蓄えられるのかという研究が、遠い未来の大容量情報ストレージの実現につながるかもしれない、というひとつの可能性を空想して制作された役に立たないプロトタイプが、このBlack Hole Recorderになります。
<「役に立たないプロトタイプ」をデザインする理由>
アインシュタインの相対性理論は発表当時、何の役に立つのかわかりませんでした。それから約100年が経った現在、相対性理論はGPSのズレの補正に応用されています。相対性理論がなければ、GPS衛星は1日に約11kmのズレが生じる計算になります。
アインシュタインは、GPSの開発に役立てるために相対性理論を研究した訳ではありません。科学とは、なにかの課題解決のためだけでなく、科学者の「未知への好奇心」を原動力に研究されることが多いのです。
未来は、誰にも予測できません。未来を一変させるかもしれない新しい理論や仮説も、いまはまだ何の役に立つかわかりません。⽬先の有⽤性だけに⽬を奪われるのではなく、好奇⼼に従って未来の可能性を創造することが⼤切だと考え、このスタジオは発⾜しました。
【関連書籍】
『「役に立たない」科学が役に立つ』(東京大学出版会)
【出演者プロフィール】
初田哲男(はつだ・てつお)
理化学研究所 数理創造プログラムiTHEMS) プログラムディレクター。東京大学名誉教授。専門は理論物理学、特に原子核や素粒子の理論。1958年生まれ、大阪育ち。1986年、理学博士(京都大学)。CE
ワシントン大学、筑波大学、京都大学、東京大学などを経て2016年より現職。著書に『Quark-Gluon Plasma』(ケンブリッジ大学出版会、共著、2005)、監訳書に『「役に立たない」科学が役に立つ』(東京大学出版会、 2020)などがある。素朴な好奇心を失わず、いつも新しいことにチャレンジしたいと考えている。
https://ithems.riken.jp/ja
中田邦彦(なかた・くにひこ)
1985年、大阪生まれ。プロダクトデザイナー。工業デザイン事務所、家電ベンチャー企業のデザイナーを経て2017年に独立し、NAKATA KUNIHIKO DESIGNを設立。家電・文具・日用雑貨のプロダクトデザインを中心に、企画からブランディング、量産サポートに至る様々な業務を手掛ける。代表作にKOKUYO DESIGN AWARD 2018優秀賞を受賞した『白と黒で書くノート』、SFORZATOの『DSPシリーズ』など。
https://nakata.co/
小塚仁篤(こづか・よしひろ)
2009年ADK入社。デジタルやテクノロジー分野での経験を武器に、未来志向のクリエイティブ開発を得意とする。最近の仕事に、障害者の社会参画をテーマにした「分身ロボットカフェDAWN」、ブラックホール理論が導く”役に立たない未来のプロトタイプ”を空想した「Black Hole Recorder」など。D&AD、SPIKES ASIA、ADFEST、ACC、メディア芸術祭、ほか受賞歴多数。クリエイター・オブ・ザ・イヤー2020メダリスト。
https://schematokyo.com/
貞賀健志朗(さだか・けんしろう)
楽天ビッグデータ部のエンジニアを経て広告のプランナーへ。2019年、addict立ち上げに参加。テクノロジーを活用した体験デザイン、スタートアップ・研究組織とのプロジェクトなど、文理を横断した新しいコミュニケーションの形を探究している。D&AD、Spikes Asia、ADFEST、ACC、PRアワード、JPM、文化庁メディア芸術祭など受賞。
https://addict-tokyo.jp/
寺西藍子(てらにし・あいこ)
indigo株式会社代表取締役社長。2007年広告会社、ADK入社。日本、グローバル企業の国内外のマーケティング活動を担当。
ラグジュアリーブランド8年、AI/ロボティックスプロジェクトにも携わり、2017年より新規事業開発に従事。日本のスタートアップと大企業のエコシステムを成長させるべく、ブランディングxテクノロジーの目線で事業開発を担うプロジェクトSCHEMAスキーマ)をローンチ後、コミュニケーションの力をさらに活用し未来に貢献したいと考え創業。FintechとMaaS領域を得意とし、人がよりよい世界で生きることができる街づくりプロジェクトも担当。
https://indigobluemoon.com/
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