岡本仁×内沼晋太郎「今こそ庄司薫を読む」

1960年代末から70年代にかけて『赤頭巾ちゃん気をつけて』『白鳥の歌なんか聞えない』『さよなら快傑黒頭巾』『ぼくの大好きな青髭』の、俗に言う「薫くん」四部作を完結させたのち、現在まで小説の新刊を発表することなく沈黙を続けている作家・庄司薫さん。しかしこの「薫くん」四部作は、「あわや半世紀」の時が経とうとしている現在までずっと読み継がれ、そして今年になって突然、立て続けに新潮文庫化されました。この新潮文庫版の完結を（勝手に）記念して、年齢的にはふた回り以上違いながらも、同じく「薫くん」を愛する2人が、その魅力を徹底的に語ります。「薫くん」をまったく読んだことのない人から、何度も読み返して懐かしくてしょうがない人まで大歓迎。