「インスタ映え」はよく耳にするかと思いますが、それでは「インスタグラミズム」は聞いたことがあるでしょうか?
「インスタグラミズム」とは、『ニューメディアの言語』で知られるメディア理論家のレフ・マノヴィッチが、今年6月に刊行した『インスタグラムと現代視覚文化論』(ビー・エヌ・エヌ新社)に所収された、写真・デザイン史やメディア論の観点からインスタグラムを分析した論考の中で提唱した概念です。「インスタグラミズム」とは何なのでしょうか? またその射程は、現代の文化にどれほどまで有効なのでしょうか?
今回、この「インスタグラミズム」を紐解く手がかりになるとともに逆照射されるのは、なんとアニメーションとイラストレーションです。
アニメーション研究者である土居伸彰さんには、『21世紀のアニメーションがわかる本』で提示された「”商業vs.芸術”という対立の失効」を中心に、21世紀のアニメーションについてお聞きします。
批評家の塚田優さんには、インスタグラムを活用するイラストレーターや、「インスタグラミズム」的なイラストレーションについてお話ししてもらいます。
さらに、本書の編著・共訳者である久保田晃弘さん、きりとりめでるさんを交えて共同討議を行います。
アニメーションとイラストレーションが「インスタグラミズム」とシンクロしつつ越境的に議論される、現代の視聴覚文化をめぐる贅沢で刺激的な夜になることでしょう!
本書をお読みいただいてない方でも、アニメーションやイラストレーションに関心のある方、またインスタグラムになんだか違和感を覚える方にもお楽しみいただける内容となっております。
是非ご参加ください!
【出演者プロフィール】
きりとりめでる
1989年鹿児島生まれ。2012年に鹿児島大学法文学部人文学科思想系を卒業し、営業事務やショップ店員となった後、2016年に京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学を修了。美術館勤務、公益財団法人の学芸員を経て、現在は個人で活動。特に、視聴覚文化の変容と伴走する美術作品をデジタル写真論の視点から 、研究、展覧会企画を行なっている。2017年に「渡邉朋也個展「 信頼と実績」」(artzone)。2016 年に「フィットネス. | nss.show」(akibatamabi21)、「移転プレ事業 Open Diagram」(元崇仁小学校)など企画。2017 年から美術系同人誌「パンのパン」を発行。著書に『インスタグラムと現代視覚文化論』(共編著, ビー・エヌ・エヌ新社, 2018年)がある。
久保田晃弘(くぼた・あきひろ)
1960年大阪生まれ。多摩美術大学美術学部情報デザイン学科メディア芸術コース教授。世界初の芸術衛星と深宇宙彫刻の打ち上げに成功した衛星芸術プロジェクトARTSATをはじめ、自然知能と芸術の数学的構造、ライヴ・コーディングによるライヴ・パフォーマンスなど、さまざまな領域を横断・結合するハイブリッドな創作の世界を開拓。芸術衛星1号機の《ARTSAT1:INVADER》でアルス・エレクトロニカ 2015 ハイブリッド・アート部門優秀賞をチーム受賞。《 ARTSATプロジェクト》の成果で、第66 回芸術選奨の文部科学大臣賞(メディア芸術部門)受賞。著書、監修監訳書多数。近著に『遙かなる他者のためのデザイン ̶ 久保田晃弘の思索と実装』(ビー・エヌ・エヌ新社, 2017年)『メディアアート原論』(共編著, フィルムアート社, 2018年)『インスタグラムと現代視覚文化論』(共編著, ビー・エヌ・エヌ新社, 2018年)などがある。
塚田優(つかだ・ゆたか)
視覚文化評論家。1988 年生まれ。主な論考に「キャラクターを、見ている。」(『美術手帖』2014 年10 月号)。
HP:https://ytsukada.themedia.jp
Twitter:@yasashiiseikatu
土居伸彰(どい・のぶあき)
1981年東京生まれ。株式会社ニューディアー代表、新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクター。ロシアの作家ユーリー・ノルシュテインを中心とした非商業・インディペンデント作家の研究を行うかたわら、「GEORAMA」をはじめとする各種上映イベントの企画や『ユリイカ』等への執筆などを通じて、世界のアニメーション作品を広く紹介する活動にも精力的に関わる。2015年にニューディアーを立ち上げ、『父を探して』『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』など海外作品の配給を本格的にスタート。国際アニメーション映画祭での日本アニメーション特集キュレーターや審査員としての経験も多い。著書に『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』、『21世紀のアニメーションがわかる本』(いずれもフィルムアート社)など。プロデューサーとしても和田淳のゲームプロジェクト『マイ・エクササイズ』、冠木佐和子の短編『I’m Late』などの製作に関わっている。
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2018/09/09 Sun -
きりとりめでる×久保田晃弘
×塚田優×土居伸彰
「”インスタグラミズム”から考える、現代のアニメーションとイラストレーション」
『インスタグラムと現代視覚文化論』
(ビー・エヌ・エヌ新社)刊行記念
出版社ビー・エヌ・エヌ新社
開催日時 19:00~21:00 (18:30開場)
開催場所 本屋B&B
東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F
入場料 ■前売1,500yen + 1 drink order
■当日店頭2,000yen + 1 drink order
- 12/02 Sat 西田善太×新谷学×河瀬大作×菅付雅信
「メディアとクリエイターのこれから2」
編集スパルタ塾番外編 - 12/03 Sun けんご×くう
「今年の読書を振り返ろう!
2023年推し小説会議」 - 12/04 Mon 藤本国彦×奥田祐士
「ロックの未来を変えた年、1966年。ビートルズに何が起きたのか」
『ビートルズ‛66』(DU BOOKS)刊行記念 - 12/04 Mon 猫塚義夫×清末愛砂
「平和的生存権を実現させるために」
『平和に生きる権利は国境を超える』(あけび書房)刊行記念 - 12/05 Tue 野口武悟×谷口大河
「読書の自由を、誰にでも〜読書バリアフリーの世界」
『読書バリアフリーの世界』(三和書籍)刊行記念 - 12/06 Wed 麻田江里子×柴山浩紀×竹田純(困ってる人文編集者の会)
「困ってる編集者の忘年会」
『おてあげ 第2号』(ZINE)
刊行記念イベント - 12/07 Thu 春日武彦×柴崎友香×穂村弘×辻本力
「“怖い”を語らう」
『恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで』(中央公論新社)刊行記念 - 12/08 Fri 熱田敬子×宮﨑浩一×西岡真由美
「いま男性の性暴力被害について、わたしたちは何を語るべきか」
『男性の性暴力被害』(集英社)刊行記念 - 12/09 Sat 山本高樹×川内イオ
「ラダックに行けば、Aal Izz Well!!」
『ラダック旅遊大全』(雷鳥社)刊行記念 - 12/10 Sun 荻上チキ×永田夏来
「倫理と規範のDIY」
『もう一人、誰かを好きになったとき―ポリアモリーのリアル―』(新潮社)刊行記念 - 12/11 Mon 平井莉生×村上由鶴
「フェミニストって言っていいの? 会議」
『女性たちの声は、ヒットチャートの外に』(ソウ・スウィート・パブリッシング)刊行記念 - 12/14 Thu \\文芸好きさん大集合//
藤谷治×田中和生×仲俣暁生×倉本さおり
フィクショネス文学の教室 in 本屋B&B
〜2023年末番外編〜 - 12/15 Fri 布施琳太郎×下西風澄
「”目的”を探して——人工知能の時代に書くこと」
『涙のカタログ』(パルコ出版)
『ラブレターの書き方』(晶文社)W刊行記念 - 12/16 Sat 宮田愛萌×渡辺祐真/スケザネ
「ぶくぶくラジオ 出張版
〜#ぶくぶく忘年会2023〜」
『Podcast Weekend 2023 Winter』開催記念 - 12/17 Sun 栩木伸明×佐藤良明
「ソングの歌詞は文学である
――ディランとサイモンの「ソングの哲学」を探る」
『ポール・サイモン全詞集 1964-2016』
『ポール・サイモン全詞集を読む』
(国書刊行会)刊行記念 - 12/18 Mon MEISO(a.k.a. 外人21瞑想)×ダースレイダー
「英語と日本語、そしてラップのはざまで」
『HIP HOP ENGLISH MASTER
ラップで上達する英語音読レッスン』(Gakken)刊行記念 - 12/19 Tue 関亜弓×重藤暁
「やっぱりかわいそう? 歌舞伎の中の女性たち」
『ヒロインはいつも泣いている』(淡交社)刊行記念 - 12/20 Wed 中村淳彦×澤奈緒
「“東京貧困女子。”から紐解く現代の孤独と社会の不条理」
『東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか』(東洋経済新報社)ドラマ化記念 - 12/21 Thu 青本柚紀×imdkm×海野林太郎×和田信一郎(s.h.i)
「長谷川白紙を語ろう!」
『ユリイカ2023年12月号 特集=長谷川白紙』(青土社)刊行記念 - 12/22 Fri ミン・ジヒョン×加藤慧×原田里美×舟喜さとみ
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『』(新潮社)刊行記念-duplicate-1 - 12/23 Sat 第85回「読んでいいとも!ガイブンの輪」 年末特別企画
オレたち外文リーガーの自信の1球と来年の隠し球 vol.12 - 12/25 Mon 金井良太×渡辺正峰
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『専門家と回復者に聞く 学校で教えてくれない本当の依存症』
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