20世紀の世界文学を揺るがした革命的な前衛運動<ヌーヴォー・ロマン>の旗手として知られる、アラン・ロブ=グリエの映画監督作品を集めた特集上映「映画の快楽、快楽の映画 アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ」が、11月23日(金・祝)よりシアター・イメージフォーラムにて開催されます。
【予告編】
https://www.youtube.com/watch? v=J0bzVoS6ssI
豊かだった80年代、洋モノのポルノ映画としてなにかの間違いで(?)公開された『囚われの美女』を除く、『不滅の女』、『ヨーロッパ横断特急』、『嘘をつく男』、『エデン、その後』、『快楽の漸進的横滑り』の5作品は、このたび日本では劇場初公開となります。
公開を記念し、音楽家・文筆家の菊地成孔さんと、評論家の滝本誠さんをお招きして、「アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ」開催記念イベントを開催します。
フランス芸術界でもっとも誉れ高いアカデミー・フランセーズの会員にもかかわらず、作った映画は輸出禁止になるという、文学・映画界が誇る<偉大な問題児>たるアラン・ロブ=グリエ。
これまで比較的広く紹介・評価されてきた「小説家」としてではなく、今回初めてその全貌が明かされる「映画監督」として、一体どう観たらいいのか?
「アラン・ロブ=グリエ」という名前を初めて聞いたあなたも、おふたりが寄せてくださった頼もしい(悩ましい?)コメントを読んでどうかご安心を。
あらゆるカルチャーに精通したふたりが、怪人アラン・ロブ=グリエの魅力を語り尽くす、予測不可能・抱腹絶倒・刺激的なトークになること必至!
2018年最大の事件といっても過言ではない、時代錯誤の特集上映前の予習にうってつけです。
※書籍購入の方には、終演後、お二人からサインをいただける予定です
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【コメント】
日本人の映画鑑賞能力と、アラン・ロブ=グリエの作品は、かなり相性が悪い。理解できない=難解と言っているのではない。フランス文化の大半を上手に旨く喰ってきた日本人に、「喰えねえフランス」という側面がまだまだあることを、ロブ=グリエの作品群は異様なまでの真摯な自然体で伝え続けている。
―菊地成孔(音楽家/著述家/映画評論)
「ロブ=グリエ映画は、『快楽の漸進的横滑り』に<漸進的(英訳でプログレッシブ)>を象徴的に組み込んだように、徹頭徹尾<プログレ>である。ロックのプログレではなく、映画のプログレ。また、SMのロブ=グレ、失礼プログレでもある。自分でなにを言ってるかわからないが(消しゴムの必要)、まあ、当たらず遠いのがロブ=グリエだ(嘘)。」
―滝本誠(美術・映画・ミステリ評論家)
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【出演者プロフィール】
菊地成孔(きくち・なるよし)
音楽家/著述家/映画評論。音楽家としてはソングライティング/アレンジ/バンドリーダー/プロデュースをてがけるサキソフォン奏者/シンガー/キーボーディスト/ラッパーであり、文筆家としても多数執筆。映画批評の著書に『ユングのサウンドトラック』(2015/河出書房新社)など。
滝本誠(たきもと・まこと)
美術・映画・ミステリ評論家。主な著書に『きれいな猟奇―映画のアウトサイド』(平凡社)、『渋く、薄汚れ。―ノワール・ジャンルの快楽』(フィルムアート社)、『決定版 ツイン・ピークス究極読本』(監修、洋泉社)、『映画の乳首、絵画の腓 AC2017』(幻戯書房)。解説担当書にロバート・ヘンライ『アート・スピリット』(国書刊行会)などがある。
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2018/11/21 Wed -
菊地成孔×滝本誠
「永遠の前衛、アラン・ロブ=グリエの嗜み方」
『アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ』開催記念
- 05/18 Sun フィクショネス 文学の教室
『金閣寺』『美しい星』を
3ヶ月かけてじっくりと読む - 05/18 Sun ひうらさとる×小川奈緒
「50代からの軽やかな”旅”と”伝え方”」
『58歳、旅の湯かげん いいかげん』
『伝え上手になりたい』(扶桑社)W刊行記念 - 05/19 Mon 永谷亜矢子×嶋浩一郎
「なぜあの観光地は選ばれるのか? 」
『観光"未"立国』(扶桑社)刊行記念 - 05/20 Tue 鈴木成一×大島依提亜×大久保明子
「“良い装丁”ってなんだろう?」
『【全5回】本屋B&B 超実践 装丁の学校 ファイナル』開校記念 - 05/21 Wed 浜島直子×一田憲子
「感情を言葉にすること」
『キドアイラク譚』
『もっと早く言ってよ。』(扶桑社)W刊行記念 - 05/23 Fri 大塚ひかり×春画ール
「歴史から悪意の本質を考える 」
『悪意の日本史』(祥伝社)刊行記念 - 05/24 Sat 森本淳生×鈴木亘×藤山直樹
「人文学から見る落語/落語から見る人文学」
『落語と学問する』(水声社)刊行記念 - 05/25 Sun アキラ・ザ・ハスラー×小沼理
「ぼくたち、今日は明るい話をしよう。」
『売男日記』(loneliness books)復刊記念 - 05/28 Wed 奇妙礼太郎×伊藤亜和『オールウェイズ』(ZINE)『わたしの言ってること、わかりますか。』(光文社)W刊行記念
- 05/29 Thu 中本千晶×早花まこ
「読む“タカラヅカ”の魅力」
『相克のタカラヅカ』(春風社)刊行記念 - 05/30 Fri 堀井美香×今井雄紀×嶋浩一郎
「ラジオの先輩に聞いてみよう! ラジオの魅力と聞く力」 - 05/31 Sat 白石正明×牟田都子
「ケアと校正」
『ケアと編集』(岩波書店)刊行記念 - 06/01 Sun 濱中淳子×伊藤賀一
『大学でどう学ぶか』
『もっと学びたい!と大人になって思ったら』
(筑摩書房)W刊行記念 - 06/02 Mon 秋吉健太×中村貞裕
「“編集力とミーハー力” 。“好き”を仕事にする技術——編集者と経営者、それぞれの視点から」
『原点回帰 山田孝之、新しいコミュニティをつくる』(blueprint)刊行記念 - 06/03 Tue 穂村弘×脇田あすか×木村亮×筒井菜央
「『コトアム』と短歌アンソロジーから広がる”編む”を”読む”楽しさ」
ことばの投稿・閲覧SNSアプリ『コトアム』リリース記念 - 06/04 Wed 矢野利裕×町屋良平
「小説の死後に文学を再設定する」
『「国語」と出会いなおす』(フィルムアート社)刊行記念 - 06/07 Sat 中村佑子×石田月美
「わたしが、わたしのからだを孤独にしないために」連動企画
『なぜこの世界で子どもを持つのか 希望の行方』(集英社)連載スタート記念対談 - 06/08 Sun 藤見よいこ×小宮りさ麻吏奈「間(あわい)に立つひと」『半分姉弟』『線場のひと』(リイド社)W刊行記念
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「みんなおいでよ、依存症の豊かな世界」 - 06/14 Sat 鴻上尚史×一色洋平×おーちようこ
「演劇のつくり方 〈もっと〉 教えます」
『舞台が幕を開けるまで』(大修館書店)刊行記念 - 06/18 Wed 小笠原鳥類×広瀬大志×黒崎晴臣
「おお、限りなく現代の詩人たち」
『おお、限りなく懐かしい動物たち』(ライトバース出版)刊行記念