岸本佐知子が一読して打ちのめされ、翻訳を熱望した作家・ルシア・ベルリン、初めての邦訳作品集刊行!
ルシア・ベルリンは、3回の離婚を経て4人の息子をシングルマザーとして育てながら、高校教師、掃除婦、電話交換手、看護師などの仕事を転々とし、自身の体験に根ざした小説を書き続けた作家です。
2004年に逝去、生前もリディア・デイヴィス、レイモンド・カーヴァーはじめ多くの同時代人作家に影響を与えましたが、一部のみで知られる存在でした。ところがそれから10年を経てアメリカで編まれた短篇集がベストセラーになり、各メディアの年間ベスト本に選ばれるなど「再発見」され、いま各国で多くの読者を獲得しています。日本では、これまで数作が岸本訳で紹介され、そのたびに反響を呼んできました。
毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。夜明けにふるえる足で酒を買いに行くアルコール依存症のシングルマザー(「どうにもならない」)。刑務所で囚人たちに創作を教える女性教師(「さあ土曜日だ」)……。
「このむきだしの言葉、魂から直接つかみとってきたような言葉を、とにかく読んで、揺さぶられてください」(本書「訳者あとがき」より)。どんな作家にも似ていない、その鮮烈な魅力とは?
ルシア・ベルリンにいち早く注目、紹介してきた山崎まどかさんをゲストに迎え、存分に語り合います。
【出演者プロフィール】
岸本佐知子
翻訳家。訳書にリディア・デイヴィス『話の終わり』『ほとんど記憶のない女』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、スティーブン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』など多数。編訳書に『変愛小説集』『楽しい夜』『居心地の悪い部屋』ほか、著書に『なんらかの事情』ほか。2007年、『ねにもつタイプ』で講談社エッセイ賞を受賞。
山崎まどか
コラムニスト。女子文化全般、海外カルチャーから、映画、文学までをテーマに執筆。著書に『オリーブ少女ライフ』(河出書房新社)、『女子とニューヨーク』(メディア総合研究所)、『イノセント・ガールズ』(アスペクト)、『優雅な読書が最高の復讐である 山崎まどか書評エッセイ集』(DU BOOKS)、共著に『ヤング・アダルトU.S.A.』(DU BOOKS)、編著に『断髪女中――獅子文六短篇集 モダンガール篇』(ちくま文庫)、翻訳書にレナ・ダナム『ありがちな女じゃない』(河出書房新社)など。
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