この絵本を手にして
「死」について考えさせられた、というよりも
つい、思い出したことがある。
谷川俊太郎さんが一夜で綴り、松本大洋さんが二年の年月をかけて描いた本があります。2014年1月に、東京糸井重里事務所から出版されたばかりの絵本『かないくん』。
帯には「死ぬとどうなるの。」 「生きているだれもが、やがて死にます。それは、どういうことなんだろう。」とあります。
『かないくん』の発売後、「ほぼ日」には、いつもにも増して多くの感想メールが届いたそうです。静かに、それからちょっと熱めに「自分と、(だれかと)、死ぬこと」について。まとまるものもまとまらないけれど送信してしまいます、というようなメールもあり、中でもとくに興味深かったのは、『かないくん』という絵本をきっかけに「そういえば…」というような切り出し方をしながら、「死」と自分のあいだにあった経験を読者のみなさんがそれぞれに思い出しながら、メールで寄せてくれたことだったそうです。
「死について考えてみる。」というのは、生きている人にとって、なかなか難しいのかもしれません。でも、「かないくん」という絵本がスイッチとなって、ふと「思い出したこと」は、ある。「死」を避けすぎることなく、語ってみるというイベントをやってみようと思います。
また、この日に語り合った内容の一部は、5月の「かないくん展」に向けてつくる、小冊子に掲載したいと考えています。お話をリードするのは、自他ともに認める「ほぼ日」ウォッチャーである編集者・柳瀬博一さんと、その小冊子を編集するB&Bの内沼晋太郎。展覧会準備中の「ほぼ日」乗組員のみなさんにもいらしていただく予定です。
「死ぬことを考えることは、生きることを考えること。」
こちらが一方的にお話するのではなく、みなさんと一緒に語り合いたいと考えています。
※当日は、すでに『かないくん』を読んでくださっているという前提で、お話をすすめます。当日、会場でも販売致しますので、まだお読みでない方は、よろしければ開場の 19:30 ごろに着くようにいらしてお買い求めいただき、開始の 20:00 までの時間に一度、読んでみてくださいませ。
※イベントチケットの予約・購入に関するご案内はこちら。
2014/04/10 Thu -
ほぼ日刊イトイ新聞×柳瀬博一×内沼晋太郎「絵本『かないくん』を読んで思い出したこと。」
- 07/01 Tue 吉見俊哉×若林幹夫
「建築と出来事」
『このとき、夜のはずれで、サイレンが鳴った』(岩波書店)
『ダイアローグ〈危機〉の時代の長谷川逸子・原広司・伊東豊雄』(millegraph)W刊行記念 - 07/02 Wed 豊﨑由美×木下眞穂
第93回「読んでいいとも! ガイブンの輪」 - 07/04 Fri 富川岳×ドミニク・チェン×桜井祐
「懐かしい異界へ。人ならざるものと共に生きる」
『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)刊行記念 - 07/05 Sat 岡本敬子×岡本仁
「ふたりへの質問エクストラ 」
『私のふたり暮らし』(光文社) - 07/05 Sat 武田砂鉄×石村博子×舛友雄大
「ノンフィクションの現在地」
Presented by 講談社本田靖春ノンフィクション賞 - 07/06 Sun あきやあさみ×竹村優子
「服と仕事と私~制服化スタイリストと編集者の場合」 - 07/10 Thu 星田英利×フルーツポンチ村上健志×日下怜奈×トット桑原雅人×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第13回公開収録 - 07/11 Fri 星野文月×竹中万季×野村由芽
「それぞれの日記のなかにある、人との距離や関係性」
『不確かな日々』(ひとりごと出版)
刊行記念 - 07/12 Sat 西尾康之×斎藤環
「『不死』の時代とは?:アーティストと精神科医が語り尽くす」
『不死』(くま書店)刊行記念 - 07/13 Sun 柴田元幸×惠愛由
「あなたをみている」
『体の贈り物』(twilillight) 復刊記念 - 07/13 Sun 服部円×長崎訓子
「身近なネコをよく知り、
イラストにするワークショップ」
『ネコは(ほぼ)液体である』
(KADOKAWA)刊行記念 - 07/14 Mon 【全6回】連続講座 鈴木涼美「夜の読書室」Vol.3
- 07/15 Tue 松尾潔×丸屋九兵衛
「90年代R&Bとは何だったのか? 」
『松尾潔のメロウなライナーノーツ』(リットーミュージック)刊行記念 - 07/16 Wed 三宅陽一郎×清木 昌
「ゲームデザイン、人工知能、数学――レトロゲームから未来まで」
『数学がゲームを動かす!』
(日本評論社)刊行記念 - 07/18 Fri 阿部恭子×インベカヲリ★
「家族という密室で何が起きているのか」
『近親性交―語られざる家族の闇』(小学館)刊行&重版記念 - 07/22 Tue 周司あきら×杉田俊介
「語られにくいミサンドリー(男性嫌悪)から『男』の話をしよう」
『ラディカル・マスキュリズム』(大月書店)
『男性学入門』(光文社)W刊行記念 - 07/23 Wed 椎名基樹×せきしろ
「バカサイトークライブ」 - 07/24 Thu 米澤渉×ひろのぶと株式会社
「踊る阿呆たちの本づくり」
『踊る阿呆の世界戦略』(ひろのぶと株式会社)
刊行記念 - 07/26 Sat 水上文×清水晶子
「ここにも、そこにも、どこにでも:日本語圏と英語圏のクィアポリティクスを辿って」
『クィアのカナダ旅行記』(柏書房)刊行記念 - 07/27 Sun 太田充胤×山本ジャスティン伊等×山本浩貴
「こんなにも踊りたい、私たちの魂について」
『踊るのは新しい体』(フィルムアート社)刊行記念 - 07/28 Mon 金原ひとみ×朝吹真理子×山中瑶子
「韓国と出会って考えたこと」
新文芸誌『GOAT meets』(小学館)刊行記念 - 07/29 Tue 枝優花×平井珠生
「ラジオでしゃべるって、こんなにむずかしくて、たのしい。」 - 07/30 Wed 梶原阿貴×高橋伴明
「家族とジェンダーと革命」
『爆弾犯の娘』(ブックマン社)
刊行記念 - 08/04 Mon 古賀及子×菊地朱雅子×北野太一×油利可奈
「生活を(書き)続けるために」
『巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある』(幻冬舎)
『おかわりは急に嫌 私と『富士日記』』(素粒社)
『よくわからないまま輝き続ける世界と 気がつくための日記集』(大和書房)刊行記念 - 08/13 Wed 小島雄一郎×吉田将英
「拗らせたおじさん二人が考える『選べない』時代の生き方」
『「選べない」はなぜ起こる?』(サンマーク出版)刊行記念 - 08/31 Sun 小川公代×中村隆之
「この世界を生きるための物語と音楽」
『ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる』
『ブラック・カルチャー』(岩波書店)刊行記念