チリにおける政治的緊張と社会主義政権の終焉を、伝説的映画作家パトリシオ・グスマンが撮影・記録した映画『チリの闘い』。
「史上最高のドキュメンタリー映画」とも言われる本作の公開を記念して、ロベルト・ボラーニョなどラテンアメリカ文学の翻訳者、柳原孝敦さんと、土地や場所に根ざした多くの作品を発表している作家、小野正嗣さんをゲストに、世界が変革を迎える時、映画や文学はどのように対峙してきたのかを語り尽くします。
柳原 孝敦(やなぎはら・たかあつ)
1963年鹿児島県生まれ。東京大学准教授。著書に『ラテンアメリカ主義のレトリック』など。訳書にセサル・アイラ『わたしの物語』、エドゥアルド・メンドサ『グルブ消息不明』、ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』(共訳)『第三帝国』、エルネスト・チェ・ゲバラ『チェ・ゲバラ革命日記』など。
小野正嗣(おの・まさつぐ)
1970年大分県生まれ。作家、立教大学教授。著書に『にぎやかな湾に背負われた船』(第15回三島由紀夫賞)、『獅子渡り鼻』、『九年前の祈り』(第152回芥川賞)、『残された者たち』、『水死人の帰還』など。訳書にマリー・ンディアイ『ロジー・カルプ』、グリッサン『多様なるものの詩学序説』、ナイポール『ミゲル・ストリート』(共訳)など。
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映画『チリの闘い』
東西冷戦期の1970年、チリでは選挙によって成立した世界初の社会主義政権が誕生し、サルバドール・アジェンデが大統領に就任した。「反帝国主義」「平和革命」を掲げて世界的な注目を集め、民衆の支持を得ていたが、その改革政策は国内の保守層、多国籍企業、そしてアメリカ合衆国政府との間に激しい軋轢を生み、チリの社会・経済は混乱に至る。1973年9月11日、陸軍のアウグスト・ピノチェト将軍ら軍部が米国CIAの支援を受け、軍事クーデターを起こす。アジェンデは自殺(諸説あり)。以後、チリはピノチェトを中心とした軍事独裁政権下に置かれたーーー。
映画『チリの闘い』ホームページ
http://www.ivc-tokyo.co.jp/chile-tatakai/
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2016/09/07 Wed -
柳原孝敦×小野正嗣
「クーデター/映画/文学~
映画『チリの闘い』と現代世界文学をめぐって」
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『メガネとデブキャラの漫画史』(左右社)刊行記念