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この度、求龍堂から『旅する小舟』が刊行されました。
この本は、オランダとベルギーのいわゆるフランダース圏内で2019年に最初に刊行されました（原題Zwerveling）。世界的大ヒット作となった文字なし絵本『アライバル』のショーン・タンが「すばらしく奇妙で、奇妙にすばらしい。ペーター・ヴァン・デン・エンデはこの『旅する小舟』で、 壮大な夢物語を驚くべき緻密さで描き出してみせた。」と賛辞を寄せ、英語版（The Wanderer）がNYタイムズのベストブックに選出されるなど大きな話題となり、デビュー作にもかかわらず世界11ヵ国以上で出版されました。
二人の人物が、一枚の紙から一艘の小舟を折りあげる。小舟は海に放たれ、大洋をたった独りで旅に出る。マングローブ生い茂る南の海を抜け、オーロラたなびく南極まで下り、氷山のトンネルをくぐり、いろいろな動物にツンツンされ、 嵐にもまれ、いったんは海底に沈み……と数々の冒険と出会いを経たのちに、ついに目的地とおぼしき、とある街の港にたどり着くーー。（岸本佐知子さんの解説より抜粋）
この本で伝えたかったテーマは「弱さ」と「勇気」だ、と著者ペーター・ヴァン・デン・エンデは語っています。私たちは紙の小舟のように非力で弱いが、それでも世界に乗り出していく勇気は大切だ、と。コロナ禍の今、新たな冒険、リスタートを強いられている私たちは、小舟と同じかもしれません。
当日は、いっさい文字を使わずに小舟の冒険を絵で語った本書の出版にまつわる話を紀尾井町からお届けします！
【出演者プロフィール】
岸本佐知子（きしもと・さちこ）
翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ショーン・タン『内なる町から来た話』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『楽しい夜』など。著書に『なんらかの事情』『ひみつのしつもん』『死ぬまでに行きたい海』などがある。2007年『ねにもつタイプ』で第23回講談社エッセイ賞を受賞。
田中優子（たなか・ゆうこ）
編集者。河出書房新社で「文藝」編集部を経て主に翻訳書編集業務に従事。90年代から海外ブックフェアへほぼ毎年参加し海外書籍の輸入のほか、日本語の本の輸出にも関わり続けるなど版権業務にも長く携さわる。2020年に独立。作家ショーン・タンの日本における代理人となり、キャラクターグッズやマーチャンダイジング企画を行うほか、幅広いジャンルで編集活動を行っている。
清水恭子（しみず・きょうこ）
求龍堂制作部 編集部長 本書の進行管理担当。美術書を中心としたさまざまなジャンルの書籍、美術展の図録兼書籍などを数多く担当。あと2年で創業100年を前にコロナ禍に突入した中で出逢った本書に感動し企画を猛プッシュ。現在過去にこだわらず、本ならではの伝え方が似合う作品との出逢いを日々心待にしている。
【配信での参加につきまして】
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・視聴は登録制です。1名分のチケットで複数人がご登録されている場合はご連絡もしくは配信の停止を行うことがございます。ご注意ください
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【書籍付きチケットにつきまして】
・書籍を、イベントの配信チケットとセットで販売いたします
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・海外発送は行いません
【キャンセルにつきまして】
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