
日本のメディアアートについて研究をはじめた頃、資料が限られていることに悩んでいた学生に指導教員は言いました――まずは話を聞きに行け!
自分なりの原則をいくつか立てました。第一に、先生に頼らないこと。相手にできるだけ先入観を与えず、留学生である自分に向けた視点から話を聞くこと。次に、作品以外についても質問し、できるだけ話の繰り返しを避けること。既に何が語られているかを知るために、徹底した事前調査をすること。最後に、インタビュイーから次のインタビュイーを紹介してもらうリレー式を採用すること。それは連絡先を入手するためでもありましたが、そこから人と人のつながりが見えてくるだろうと期待したからでもありました。
いままで話を聞いた人は約50人。インタビューはいまでも進行中です。しかし、リレーは途切れ途切れになり、続きませんでした。また、『日本メディアアート史』の本文のなかで、インタビュー内容の直接の引用はたった一カ所にとどめました。その理由は何でしょうか。
このトークセッションでは、未発表のもう一冊の『日本メディアアート史』を切り口に、〈文字による歴史の記述〉と〈声による歴史の記述〉について考えてみたいと思います。
馬定延(ま・じょんよん)
研究者。1980年韓国ソウル生まれ。学部で英語英文学と心理学を、修士課程で芸術工学を専攻。東京藝術大学大学院映像研究科博士課程映像メディア学専攻修了。現在、公益財団法人日韓文化交流基金招聘フェローシップによる同大学院外国人客員研究員、韓国『月刊美術』東京通信員。多様な言語が交差するメディアアートの社会的存在意義に関心をもっている。
港千尋(みなと・ちひろ)
1960年神奈川県生まれ。写真家、映像人類学者。早稲田大学政治経済学部卒業。南米滞在後、パリを拠点に写真家として活躍。また同時に、混迷の時代をするどく射抜く独自の批評活動を展開。芸術の発生、記憶と予兆、イメージと政治などをテーマに、ラディカルな知と創造のスタイルを提示。1995年より多摩美術大学美術学部で教鞭をとり、現在は同大学情報デザイン学科教授。2006年〈市民の色〉で伊奈信男賞受賞。2007年第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展における日本館の展示企画コミッショナーに就任。あいちトリエンナーレ2016の芸術監督を務める。著書に『記憶??創造と想起の力』(講談社、サントリー学芸賞)、『第三の眼』(廣済堂出版社)、『遠心力』(白水社)、『自然 まだ見ぬ記憶へ』(NTT出版)、『洞窟へ??心とイメージのアルケオロジー』(せりか書房)、『影絵の戦い』(岩波書店)、写真集『瞬間の山』、『文字の母たちLe Voyage Typographique』(インスクリプト)、『In-between2 フランス、ギリシャ』(EU・ジャパンフェスト日本委員会)など多数。
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2015/04/03 Fri -
馬定延×港千尋「メディアアートについて話を聞くということ 」『日本メディアアート史』(アルテスパブリッシング)刊行記念
- 09/12 Sat 前田エマが、今、会いたい人、話したいこと。
「小説家・滝口悠生さんに、子どもとの日々を聞く。」 - 09/12 Sat 金原ひとみ×山中瑶子×大石恵美
「飾らない私、盛りたい作品」
『GOAT meets 02』(小学館)刊行記念 - 09/13 Sun 川崎哲×浅野英男×安田菜津紀
「現実的理想として核なき世界をかんがえる」
『非核三原則』(地平社ブックレット)刊行記念 - 09/15 Tue 高野秀行×ワクサカソウヘイ
「未知と遭遇したい」
『メソポタミアのボート三人男』(集英社)
『ぼくたちはイカを知って大人になる』(小学館)刊行記念 - 09/16 Wed 中村洋基×YOM YOM PR CLUB
「世の中ごとを“世界のできごと”に PR×クリエイティブの力」 - 09/17 Thu 安部若菜×平成ノブシコブシ徳井健太×そいつどいつ市川刺身×OCTPATH海帆×あわよくばファビアン×ピストジャム
「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)
第31回公開収録 - 09/18 Fri 天竜川ナコン×木下龍也
「木下龍也さんに感謝を伝える会」
『世界は解釈でできている』(KADOKAWA)刊行記念 - 09/19 Sat 【複製技術に、アウラは宿るか?】
アートプリントとアートブックから考える「デジタルアウラ」 - 09/21 Mon 石倉敏明×ドミニク・チェン
「共異体の未来」
『共異体の人類学︎』(作品社)刊行記念 - 09/22 Tue 今福龍太×太田光海
「撮ることの希望とためらい——イメージの氾濫する時代に」
『〈見ること〉の未来』(亜紀書房)刊行記念 - 09/23 Wed タナカヒロキ×尼川元気
「ミュージシャンが語る“夢と現実” 〜音楽が紡ぐ、終わらない青春の物語〜」
『陽と月』(KADOKAWA)刊行記念 - 09/25 Fri 針貝有佳×小原康照
「いい“自分時間”の過ごし方・いい“休養”とは? 」
『幸せの国デンマークの「じぶん時間」のつくり方』
『世界の一流が実践している科学的休養』(SBクリエイティブ)W刊行記念 - 09/28 Mon 吉本ばなな×小田島等
『吉本ばななと小田島等の芸術魂』
吉本ばなな&小田島等 展覧会『ムーンライトヶ丘:言葉とオブジェ』 at BONUS TRACK GALLERY 2 開催記念 - 09/29 Tue 亀渕昭信×ピーター・バラカン
「ポップスのゆくえ~50年代アメリカン・ポップスのレガシー」
『アメリカン・ポップス大全』(白水社)刊行記念 - 09/30 Wed 宮田珠己×大平一枝
「“くよくよ派”と“まだまだ派”が語る、加齢と体の関係」
『衰えません、死ぬまでは。』(幻冬舎)刊行記念 - 10/01 Thu 島村恭則×藤井修平
「恐怖が生まれるとき」
『恐怖の民俗学』(SBクリエィティブ)刊行記念 - 10/03 Sat ダヨオ
「ダヨオ先生が語る!『せんせいの金曜日』放課後トーク」 - 10/04 Sun 岸本佐知子×惠愛由
「この奇妙なかがやきと」
『はいつくばって』(新潮社)刊行記念 - 10/12 Mon 蝉谷めぐ実×渡辺祐真
「歴史を描く技術 小説の場合、評論の場合〜」
『見えるか保己一』(KADOKAWA)
『空海読んだら、人生変わった』(大和書房)刊行記念 - 10/18 Sun 平井靖史×古田徹也
「未完了の時間を生きるために」
『はじめてのベルクソン 時間をひらく哲学』(講談社)刊行記念