哲学と歴史を架橋し、テクスト成立の背景にあった「知のコスモス」に迫るインテレクチュアル・ヒストリー。その魅力を紹介する「bibliotheca hermetica(ヘルメスの図書館)」叢書の第5回配本は、『錬金術の秘密:再現実験と歴史学から解きあかされる「高貴なる技」』(8月末刊行)です。
「錬金術」と聞いて、どんなイメージをもちますか? 魔術? 偽科学? オカルト? ファンタジー? 本書では、怪しげなイメージがつきまとう錬金術について、そもそもの基礎にある化学・医薬的な技術とその発展過程、ある時代に詐欺や魔術と誤解・断罪されていく経緯、暗号化されたテクストの読解、錬金術師たちの社会的な評価、文学や演劇、宗教との関係、背景となる自然観や人間観などを通し、科学史と文化史に占めている重要な地位を示します。また実験を再現し、実際にはどんな操作が行われていたのかを解明しています。
イベントでは、ゲーム作家で『「百学連環」を読む』の山本貴光さんをお相手に迎え、本書の訳者でありBH叢書監修のヒロ・ヒライさんと、錬金術について、たっぷり語っていただきます。
【出演者】
ヒロ・ヒライ
ルネサンス思想史。Early Science and Medicine誌学術顧問。学術ウェブサイトbibliotheca hermetica(略称BH)を主宰。リール第三大学にて博士号(哲学・科学史)取得。著作にMedical Humanism and Natural Philosophy (Brill, 2011)。編著に『知のミクロコスモス』(中央公論新社、2014年)ほか。
山本貴光(やまもと・たかみつ)
文筆家、ゲーム作家。「哲学の劇場」主宰。慶應義塾大学環境情報学部卒業。著書に『文体の科学』『「百学連環」を読む』『文学問題(F+f)+』、共著に『脳がわかれば心がわかるか』(吉川浩満と)『高校生のためのゲームで考える人工知能』(三宅陽一郎と)、訳書にサレン、ジマーマン『ルールズ・オブ・プレイ』、メアリー・セットガスト『先史学者プラトン』(吉川浩満と共訳)など。
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2018/09/08 Sat -
ヒロ・ヒライ×山本貴光
「歴史学と科学から読みとく錬金術」
L・M・プリンチーペ『錬金術の秘密:再現実験と歴史学から解きあかされる「高貴なる技」』(勁草書房)刊行記念
- 10/01 Sun 青木由弥子×水島英己
「野のうへは なほ光ありしや―戦時下の“抒情”を考える」
『伊東静雄―戦時下の抒情』(土曜美術社出版販売)刊行記念対談 - 10/02 Mon 大島依提亜×木村和平
「『アンダーカレント』の世界観」
映画『アンダーカレント』公開記念 - 10/03 Tue 橋口幸生×田中泰延
「健康に良い言葉、悪い言葉とは?」
『言葉ダイエット』(宣伝会議)5刷記念 - 10/05 Thu 信田さよ子×武田砂鉄
「なかったことにするもんか会議」
『家族と厄災』(生きのびるブックス)
『なんかいやな感じ』(講談社)W刊行記念 - 10/06 Fri うえはらけいた×藤井亮
「“ゾワワ”の神様の正体を藤井さんと考える」
『ゾワワの神様』(祥伝社)刊行記念 - 10/07 Sat 今野晴貴×奥貫妃文×竹信三恵子
「コロナ禍は誰を直撃したのか?
──女性・ケアワーカー・非正規労働者」
『生きのびるための社会保障入門』(堀之内出版)
『女性不況サバイバル』(岩波書店)W刊行記念 - 10/08 Sun 大塚篤司×幡野広志
「医師と患者の新しい関係」
『皮膚科医の病気をめぐる冒険』(新興医学出版社)刊行記念 - 10/09 Mon 川上康則×風間暁
「「生きたい、行きたい」と思える学校にするために」
『不適切な関わりを予防する 教室「安全基地」化計画』
(東洋館出版社)刊行記念イベント - 10/11 Wed 柴崎祐二×伏見瞬×パンス
「新しいムーブメントは、リバイバルとともに生まれる」
『ポップミュージックはリバイバルをくりかえす』(イースト・プレス)刊行記念 - 10/12 Thu 川野芽生×高田怜央
「文学はつねにすでに翻訳である」
『奇病庭園』(文藝春秋)
『SAPERE ROMANTIKA』(paper company)W刊行記念 - 10/13 Fri 村井理子×酒井順子
「母には振り回されてきたけれど~娘から見た昭和を生きた母親たち」
『実母と義母』(集英社)刊行記念 - 10/14 Sat 岡本仁×オオヤミノル×堀部篤史
「コーヒーブレイクのディスクール」
『ぼくのコーヒー地図』(平凡社)刊行記念 - 10/14 Sat 御代田太一×村上靖彦
「救護施設からのぞく社会」
『よるべない100人のそばに居る。』(河出書房新社)刊行記念 - 10/15 Sun 博報堂生活総合研究所×谷川嘉浩×原カントくん
「“消齢化”社会ってなんだ!?年齢に関係なく価値観でつながる時代を生きる」
『消齢化社会 年齢による違いが消えていく! 生き方、社会、ビジネスの未来予測』(集英社インターナショナル)
刊行記念 - 10/17 Tue 村上由鶴×長島有里枝
「日常の違和感から始まる」
『アートとフェミニズムは誰のもの?』(光文社)刊行記念 - 10/18 Wed 鈴木俊貴×水野太貴
「動物言語学とは何か?」
『動物たちは何をしゃべっているのか?』(集英社)刊行記念 - 10/20 Fri 高木瑞穂×大泉りか
「異なる視点であぶりだす、“立ちんぼ”と“ホス狂い”の深い闇」
『ルポ 新宿歌舞伎町 路上売春』(鉄人社)刊行記念 - 10/21 Sat 横道誠×頭木弘樹
「マコトクアドラプルの2DAYS〜旅・民話・地域編〜」
『グリム兄弟とその学問的後継者たち―神話に魂を奪われて』(ミネルヴァ書房)
『解離と嗜癖──孤独な文学研究者の日本紀行』(教育評論社)刊行記念 - 10/22 Sun 横道誠×小川公代
「マコトクアドラプルの2DAYS〜当事者・ケア・世界文学編〜」
『発達障害の子の勉強・学校・心のケア――当事者の私がいま伝えたいこと』(大和書房)
『村上春樹研究──サンプリング、翻訳、アダプテーション、批評、研究の世界文学』(文学通信)
『世界文学をケアで読み解く』(朝日新聞出版)刊行記念 - 10/26 Thu 渡名喜庸哲×西谷修
「フーコー、ドゥルーズ、デリダ以後を読む——変容する『いま』を哲学するということ」
『現代フランス哲学』(筑摩書房)刊行記念 - 10/28 Sat 和田靜香×小泉今日子
「これから、ひとりでどう暮らそう?」
『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』(左右社)刊行記念 - 10/31 Tue スケザネ×山下紘加
「本の扉をあけて 山下紘加と語る読書の喜び」
『煩悩』(河出書房新社)刊行記念 - 11/01 Wed 羽生有希×中村香住×深海菊絵×松浦優
「フツーの恋愛、性愛ってなに?」
『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』(左右社)刊行記念 - 11/19 Sun 伊藤桃×がみ
「てっけん!第4回」 - 11/29 Wed 加藤優一×御手洗龍×山道拓人×飯石藍
「銭湯と建築がひらく、都市の公共性」
『銭湯から広げるまちづくり
小杉湯に学ぶ場と人のつなぎ方』(学芸出版社)刊行記念